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〝美食ロード〞で必食、ストリートフード。韓国、ひとりごはんスポットガイド。December 25, 2025

　2025年韓国で唯一ミシュランに三つ星認定された『ミングルス』のブランディングを手がけ、いま韓国のフード業界で大注目のキム・へジュンさんが語る、ソウルのひとりごはん事情とおすすめ店とは？

〝美食ロード〞で必食、ストリートフード。

　韓国の屋台は、忙しい日常の合間に、温かい一皿を求める人々のために発展してきたもの。手軽さだけでなく、街ごとの暮らしや気配まで味わえるのが魅力です。屋台の近くには、いわゆる〝美食ロード〞の屋台通りが生まれ、安くておいしいものがたくさん。ローカルな気分を味わいたいなら、ぜひ足を運んでみて。ただ、ほとんどが現金のみなので要注意。会社員の活気が流れ込むコンドクポチャ通りには、昔ながらのポチャ（飲み屋台）が5軒ほど並び、イカの刺身や焼き魚、タッパル（鶏の足）など酒に寄り添う味がずらり。ヴィンテージ市場として名高い、ソウル風物市場屋台通りは、スイカパンチや卵トースト、豆腐料理、豚皮など、素朴で滋味深いお惣菜がたくさん。たった1000ウォンで飲めるマッコリを片手に歩くのも楽しいですね。それから、観光地ではないものの、受験生の街として知られるノリャンジャン屋台通りは、安さと満足感を両立したストリートフードの宝庫。おかずがぎっしり詰まった名物のカップご飯は、手にした瞬間に食欲を刺激するローカルの味。いつでも観光客で賑わいを見せるミョンドン屋台通りには、多国籍な顔ぶれが勢揃い。これからの時季は、卵を丸ごと一つ使った甘味と塩味が効いた冬限定のケラン（卵）パンが外せません。手軽なひとくちサイズで食べやすいので何個でもいけるんです。

1.コンドクポチャ通り 공덕 포차거리 孔徳／コンドク

同じようなメニューを出す店がずらりと並んでいるが、『マッポッジ』が特に有名。小さな飲み屋街で、ソジュ（韓国で親しまれている蒸留酒）を片手に、気軽に楽しめる雰囲気。深夜まで営業している店も多い。

Shop Data ▷마포구 토정로 37길 27／27,Tojeong-ro 37-gil,Mapo-gu

2.ソウル風物市場屋台通り 서울풍물시장 먹거리골목 新設洞／シンソルドン

ソウル風物市場はとある韓流スターが通っている（！）ともいわれるほど、有名な蚤の市。市場横の通りに屋台通りが発展した。夕方から深夜まで営業している店が多い。ベジコッペギ（豚皮の辛い和え物）が名物。

Shop Data ▷동대문구 천호대로 4／4,Cheonho-daero,Dongdaemun-gu

3.ノリャンジャン屋台通り 노량진 포차 鷺梁津／ノリャンジャン

別名「カップ飯屋台通り」とも呼ばれる。気になる屋台に自由に入るスタイル。受験予備校が多数あることから、受験生の街になったとか。学生向けの価格帯で、ボリュームのあるおかずたっぷりのご飯ものが人気。

Shop Data ▷동작구 노들로 2길 7 일대／2-7,Noryangjin-dong,area Dongjak-gu

4.ミョンドン屋台通り 명동 먹거리거리 明洞／ミョンドン

名物は手のひらサイズの卵パン。原宿の竹下通りのような賑やかな雰囲気で、食べ歩きしながらショッピングを楽しめる屋台エリア。平日は夕方から、週末は昼過ぎから徐々にオープンし、夜22時頃まで営業する店が大半。

Shop Data ▷중구 명동8길 일대／Myeongdong 8-gil,area Jung-gu

　韓国では昔から、家族や友人と食卓を囲み、鍋をつつき合うことが食文化の中心でした。キムチなどの副菜が豊富に並ぶのも〝共食〞の習慣です。シェアがタブー視されたコロナ禍を契機に、「好きなものを、好きなときに」という流れに変化。日本のドラマ『孤独のグルメ』のブームも後押しとなり、ソウルでも「혼밥（ホンパブ）＝ひとりごはん」が急増。とはいえまだ慣れていない店もあるので、入店時は「ひとりですが大丈夫ですか？＝한명인데괜찮습니까？（ハンミョンインデケンチャンスムニッカ？）」と聞いてみて。