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本、雑貨、音楽、コーヒー、 カルチャーを感じる街、ソウル・望遠洞(マンウォンドン)を歩く。前編October 07, 2026

ソウル在住のローカルに聞いた情報が詰まった2026年9月28日発売の別冊MOOK「&Seoul/ひとりでも、韓国・ソウル」より、出版ディレクターのキム・アヨンさんに教えてもらった、望遠洞(マンウォンドン)で立ち寄りたい散歩スポットを紹介します。

この記事は前編です。後編はこちらから。

望遠洞 망원동 /マンウォンドン

 案内人のキム・アヨンさんが働く出版社〈無題〉があるオフィスからも近い、望遠洞。市場や老舗の食堂だけでなく、個性豊かな書店やレコードで音楽を楽しめるカフェなど、カルチャーを満喫できるスポットが、近年増えているという。大好きな本を片手に、のんびり散策できる場所へと誘ってくれた。

望遠市場 | 全国の伝統酒が集まる『雨耳楽(ウイラッ)』本店など、食の名店が並ぶ望遠市場。
全国の伝統酒が集まる『雨耳楽(ウイラッ)』本店など、食の名店が並ぶ望遠市場。
望遠漢江公園 | 望遠から地下鉄6号線合井(ハプチョン)駅の付近まで川沿いに望遠漢江公園が広がる。
望遠から地下鉄6号線合井(ハプチョン)駅の付近まで川沿いに望遠漢江公園が広がる。
望遠洞の道の様子 | 1970年代に多く建築された赤い煉瓦の建物が街のあちこちに残る。
1970年代に多く建築された赤い煉瓦の建物が街のあちこちに残る。

1.翻訳家の書斎 번역가의 서재/ポニョッカエ ソジェ

ソウルの書店、翻訳家の書斎(번역가의 서재/ポニョッカエ ソジェ)店内 | 山内マリコ著『買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて』、みやこしあきこ著『ちいさなトガリネズミ』など、現役の翻訳家であるパク・ソンヒョン代表が選んだ良質な本を紹介する国内唯一の翻訳書専門書店。
山内マリコ著『買い物とわたし お伊勢丹より愛をこめて』、みやこしあきこ著『ちいさなトガリネズミ』など、現役の翻訳家であるパク・ソンヒョン代表が選んだ良質な本を紹介する国内唯一の翻訳書専門書店。
ソウルの書店、翻訳家の書斎(번역가의 서재/ポニョッカエ ソジェ)店内 | 翻訳家のブックトークなど、イベントも継続的に行う。
翻訳家のブックトークなど、イベントも継続的に行う。
ソウルの書店、翻訳家の書斎(번역가의 서재/ポニョッカエ ソジェ)に置いてある本 | レナード・コーレン著『わびさびを読み解く』などの翻訳書が並ぶ。
レナード・コーレン著『わびさびを読み解く』などの翻訳書が並ぶ。
ソウルの書店、翻訳家の書斎(번역가의 서재/ポニョッカエ ソジェ)の入り口 | ビルの1.5階が入り口。
ビルの1.5階が入り口。

Shop Data ▷마포구 동교로 17길 67 101호/101,67, Donggyo‒ro 17‒gil, Mapo‒gu 14:00~19:00 日月休 Instagram@tlbseoul

2.Tale TanGo 테일탱고/テイル テンゴ

ソウルのバリアフリー独立書店「Tale TanGo(테일탱고/テイル テンゴ)」店内 | 「物語がタンゴのように踊る場所」をテーマに、どんな人も同じようにコンテンツを楽しめることを目指して開店したバリアフリー独立書店。
「物語がタンゴのように踊る場所」をテーマに、どんな人も同じようにコンテンツを楽しめることを目指して開店したバリアフリー独立書店。
ソウルのバリアフリー独立書店「Tale TanGo(테일탱고/テイル テンゴ)」外観 | 車椅子で入店できるよう通路が広く設計された店内。
車椅子で入店できるよう通路が広く設計された店内。
ソウルのバリアフリー独立書店「Tale TanGo(테일탱고/テイル テンゴ)」のロゴ | 本を持ったおじさんがタンゴを踊る楽しげなロゴ。
本を持ったおじさんがタンゴを踊る楽しげなロゴ。
ソウルのバリアフリー独立書店「Tale TanGo(테일탱고/テイル テンゴ)」店内の様子 | 一般的な書籍に加え、オーディオブックや点字本、文字の大きな本などが揃う。
一般的な書籍に加え、オーディオブックや点字本、文字の大きな本などが揃う。

Shop Data ▷마포구 망원로 62‒3 이이헌 1 층/1F Lee I-heon, 62‒3, Mangwon‒ro, Mapo‒gu 13:00~19:00 日月休 Instagram@tale_tango

3.dopy 도피/ドピ

ソウルのカフェ「dopy(도피/ドピ)」リコッタチーズとイチジクとハムののサンドイッチ | リコッタチーズとイチジクとハムのサンドイッチ12,000W。季節によって、具材が変わる。
リコッタチーズとイチジクとハムのサンドイッチ12,000W。季節によって、具材が変わる。
ソウルのカフェ「dopy(도피/ドピ)」のフムスプレート | 「入社してからランチで一番通っている場所。いつもこれを食べてます」。野菜たっぷりのフムスプレート12,000W。
「入社してからランチで一番通っている場所。いつもこれを食べてます」。野菜たっぷりのフムスプレート12,000W。
ソウルのカフェ「dopy(도피/ドピ)」の店内の様子 | ご夫婦が迎えてくれる温かい店内。
ご夫婦が迎えてくれる温かい店内。
ソウルのカフェ「dopy(도피/ドピ)」の外観 | 犬も一緒に入店することができる。
犬も一緒に入店することができる。

Shop Data ▷마포구 동교로 17길 45 1층/1F, 45, Donggyo‒ro 17‒gil, Mapo‒gu 9:00~17:00 月休 Instagram@cafe_dopy

4.Anthracite 西橋 앤트러사이트 서교/エントゥロサイトゥ ソギョ

Anthracite 西橋(앤트러사이트 서교/エントゥロサイトゥ ソギョ)の外観 | 古い3階建ての邸宅をリノベーションした店舗。木々の茂る広い庭も美しい。
古い3階建ての邸宅をリノベーションした店舗。木々の茂る広い庭も美しい。
Anthracite 西橋(앤트러사이트 서교/エントゥロサイトゥ ソギョ)のコーヒーとケーキ | 夏目漱石やウィリアム・ブレイクなど、著名な作家や詩人の名前がコーヒーのブレンド名となっている。ハンドドリップコーヒー7,000W。ケーキも人気。
夏目漱石やウィリアム・ブレイクなど、著名な作家や詩人の名前がコーヒーのブレンド名となっている。ハンドドリップコーヒー7,000W。ケーキも人気。
Anthracite 西橋(앤트러사이트 서교/エントゥロサイトゥ ソギョ)の店内。 | フロアによって雰囲気の変わる客席。庭を眺められるテラス席もある。
フロアによって雰囲気の変わる客席。庭を眺められるテラス席もある。
Anthracite 西橋(앤트러사이트 서교/エントゥロサイトゥ ソギョ)の焼き菓子、デザート。 | 焼き菓子も種類豊富。デザート類4,000~8,500W。
焼き菓子も種類豊富。デザート類4,000~8,500W。

Shop Data ▷마포구 월드컵로 12길 11/11, World Cup‒ro 12‒gil, Mapo‒gu 10:00~21:00 土日9:00~22:00 無休 Instagram@anthracite_coffee_roasters

5.CHAEG BAR 책바/チェッバ

CHAEG BAR(책바/チェッバ)のシグネチャーのカクテルメニュー。 | ハン・ガンの小説『菜食主義者』をテーマにしたカクテル。「本の中にあるその酒」というシグネチャーのカクテルメニューは村上春樹やF・スコット・フィッツジェラルドなど、世界各国の小説に出てくる酒をイメージしたもの。18,000~27,000W。
ハン・ガンの小説『菜食主義者』をテーマにしたカクテル。「本の中にあるその酒」というシグネチャーのカクテルメニューは村上春樹やF・スコット・フィッツジェラルドなど、世界各国の小説に出てくる酒をイメージしたもの。18,000~27,000W。
CHAEG BAR(책바/チェッバ)の店内の様子 | 読書に没頭できる静かなエリアと、自由に会話できるエリアに分かれている。
読書に没頭できる静かなエリアと、自由に会話できるエリアに分かれている。
CHAEG BAR(책바/チェッバ)の店内 | 店内の本は購入できるものも。
店内の本は購入できるものも。
CHAEG BAR(책바/チェッバ)の外観 | ビルの3階。緑の扉が目印。
ビルの3階。緑の扉が目印。

Shop Data ▷마포구 포은로 90 301호/301, 90,Poeun‒ro, Mapo‒gu 18:00~翌1:00(金~翌1:30) 土15:30~翌1:30(日~翌1:00) 月休 Instagram@chaegbar

コンセプチュアルな書店でじっくり、本と向き合う。

 個性的な書店が集まる望遠エリアの中で、最初におすすめしたいのは『翻訳家の書斎』。代表のパク・ソンヒョンさんは日韓の翻訳本を多く手がけており、店内には日本だけでなく、ドイツ、イギリス、アメリカなど選りすぐりの翻訳書が並ぶ。日本の書籍が、韓国ではこんなふうに出版されているんだという視点で、本の表紙などを眺める楽しみもあると思います。
 次に紹介したい書店は、私と同姓同名の代表キム・アヨンさんが運営する『Tale TanGo』。障害がある人のためにコーヒーのドリップバッグを作るプロジェクトに参加したことがきっかけで、「体のどこかに障害がある人はどう書店を訪れ、どんなふうに本と出合うのか」という視点から始めたというバリアフリーの独立書店。著者が出演するブックトークイベントなども開催している。
 書店を巡ってお腹がすいたら、『dopy』へ。秋はイチジク、冬はリンゴなど季節の果物を取り入れたサンドイッチもおいしいけれど、つい頼んでしまうのは野菜たっぷりのフムスプレート。キャロットラペ、キノコのソテー、サラダをつまみながら、ひよこ豆のフムスを、店で焼き上げたバゲットと共に頬張るのが、幸せなひととき。愛犬と気軽に立ち寄ってもらえるよう、犬用の水も店内に常備されているので、かわいい犬たちに出合う確率も高いです。
 食後のコーヒーは、『Anthracite 西橋』で。レンガ造りの邸宅をリノベした3階建てで、建物の前には広い庭園が。どのフロアもBGMがなく静かなので、ここも本を読むのにぴったりな場所です。
 仕事を終え、お酒と本を楽しみたくなったら、『CHAEG BAR』へ。ハン・ガンの『菜食主義者』など、小説にちなんだカクテルやお酒を味わえます。実は私はカクテルを作る資格を持っているのですが、物語の世界とお酒の味を想像しながら、メニューを見るのも楽しいです。

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ソウル市の西側を代表する街、弘大(ホンデ)の西に位置する望遠洞は、観光客にも人気の望遠市場を中心に発展してきたエリア。流行に左右されない老舗の食堂と個人で営むカフェや書店が混在する。赤い半月アーチが美しい城山(ソンサン)大橋に隣接する望遠漢江(ハンガン)公園は、夕日の名所でもある。最寄り駅は、地下鉄6号線の望遠駅。

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案内人キム・アヨンさん

出版ディレクター。俳優のパク・ジョンミンが運営する韓国の出版社「ムジェ」で取締役を務めている。お酒が好きで、様々な資格を持っている。新しい路地や美味しいお店を探し回るのが好き。Instagram@ayngkm

photo : Shinnosuke Yoshimori illustration : Adrian Hogan coordination & photo & text : Hanae Koike cooperation : Sachiko Kumagai

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