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ワインと旅。南フランス・ニヨンへ。写真と文:平澤淳一 (ワインセレクター) #3August 19, 2026
アンダース・フレデリックを訪ねたあと、南フランス、コート・デュ・ローヌ地方のニヨンへ向かった。
次に会いたかったのは、ニヨンのワイナリー「La Ferme du Pasteur」でワインを造るキャロラインとレミー。5、6年前、レミーが以前働いていたパリのワインバー『Chambre Noire』のオーナーと一緒に東京を訪れたとき以来の再会だった。
その後、レミーがワイン造りを始めたと聞き、そのワインを飲む機会があった。ファーストヴィンテージ(ワイナリーで初めて造られたワイン)とは思えないほど、自由で伸びやかな味。それ以来、彼らの畑を一度見てみたいと思っていた。
せっかく南フランスまで来ている。知人や輸入元を通じて連絡を取ると、ちょうどブドウの収穫最終日を手伝えることになった。
まだ日が昇りきらない時間に畑へ集まり、暑くなる前に収穫を終える。今年は例年以上の暑さで、収穫の時期も例年より早かったそうだ。
最終日ということもあり、畑にはどこか穏やかな空気が流れていた。
ブドウを摘みながら他愛もない話をして、休憩ではコーヒーを飲む。昼前には収穫を終え、そのままみんなで長いランチが始まった。
ようやく一人ひとりと自己紹介をして、「次はどこの生産者へ行くの?」「日本ではどんなワインが人気なの?」と話は尽きない。
ほんの数時間前まで初対面だった人たちと、同じテーブルを囲んで笑っている。そんな時間が、ごく自然に流れていた。
ナチュラルワインは決して大きな世界ではない。だからなのか、旅先で同じワインを好きな人に出会うと、不思議なくらい距離が縮まる。言葉や国籍が違っても、一本のワインを囲めば自然と会話が始まる。
私が惹かれているのは、ワインそのものだけではない。ワインがきっかけで生まれる出会いや、その時間なのだと思う。
あの日、一緒に収穫したブドウは、きっと来年か再来年には一本のワインになる。
そのボトルを開けたとき、味はもちろんだけれど、朝の畑の空気や、収穫を終えたあとの長いランチ、初めて会った人たちの笑顔まで思い出せたら、それはきっと私にとって特別な一本になるはず。
cooperation:Taka-La Project
〈gubigubi〉主宰 平澤淳一











































