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実家の犬、BUDDY、日々のそばにいる相棒。写真と文:笹本菜月(ガラス作家)#3August 21, 2026

私の実家には犬が2匹いる。14歳と11歳、もうすっかりシニアの仲間入りだ。
笹本家で飼い始めたのはこの2匹が初めてだが、私が物心つく前から犬は常に身近な存在だった。
気づけば犬と暮らすことが当たり前になっていて、犬は私にとって特別というより、日常の一部だった。
犬はかわいい。それ以外に言葉がみつからない。

実家の犬、BUDDY、日々のそばにいる相棒。写真と文:笹本菜月(ガラス作家)#3 | 2匹並ぶとまたなんとも愉快で愛おしい。尊い。
2匹並ぶとまたなんとも愉快で愛おしい。尊い。
実家の犬、BUDDY、日々のそばにいる相棒。写真と文:笹本菜月(ガラス作家)#3
実家の犬、BUDDY、日々のそばにいる相棒。写真と文:笹本菜月(ガラス作家)#3
4実家の犬、BUDDY、日々のそばにいる相棒。写真と文:笹本菜月(ガラス作家)#3
実家の犬、BUDDY、日々のそばにいる相棒。写真と文:笹本菜月(ガラス作家)#3

さて、犬の話からはじまったわけは、この《BUDDY》という作品についてである。
犬という具体的なモチーフをかたどったこれらは、私の作品群の中ではやや異色な存在だ。

実家の犬、BUDDY、日々のそばにいる相棒。写真と文:笹本菜月(ガラス作家)#3 | 《BUDDY》(2021)。型吹きの技法を用い、一つ一つ命を宿すように息を吹き込んだ犬のオブジェ。
《BUDDY》(2021)。型吹きの技法を用い、一つ一つ命を宿すように息を吹き込んだ犬のオブジェ。
実家の犬、BUDDY、日々のそばにいる相棒。写真と文:笹本菜月(ガラス作家)#3
実家の犬、BUDDY、日々のそばにいる相棒。写真と文:笹本菜月(ガラス作家)#3

はじまりは大学の卒業制作だった。制作に取り掛かる前、自分らしい表現が何なのかわからなくなり、行き詰まっていた時期があった。何を作ればいい? 何を作りたい? 考えれば考えるほど、ものづくりそのものから心が離れていってしまうような感覚があった。

そんな時、初心に立ち返るように「まずは自分自身が心から楽しいと思えるものを作ろう」と考えた。
そして、自分がいちばん迷いなく向き合える存在として浮かんだのが犬だった。犬だけはまっすぐ「好き」と言えた。

とはいえ、これは実家の犬たちをそのまま模したわけではない。
「犬らしさ」とは何かを考えながら形を探っていった結果、この姿にたどり着いた。そして、作り続ける中で、この作品に込める思いも少しづつ変わっていった。はじめは自分自身の制作の迷いを打破するためのモチーフだった犬が、次第に誰かに寄り添う存在の象徴として重なるようになった。

BUDDY=「相棒」と名付けたこの作品が色とりどりに並べられた中で、誰かが一つを選び、それがその人だけの相棒として日常に寄り添っていく。そんなふうに、選ばれることで生まれる関係性まで含めてこの《BUDDY》は完成するものだと思っている。

一見すると、犬のオブジェとチェック柄の作品はまったく別物に見えるかもしれない。
しかし、誰かの暮らしの中で長く使われ、自然と馴染んでいく存在であってほしいという思いは変わらない。
《BUDDY》を通して生まれた考えが、その後の私の制作の根底を形づくるものになっている。

実家の犬、BUDDY、日々のそばにいる相棒。写真と文:笹本菜月(ガラス作家)#3
彼はつい最近、親戚の家に来た新入り。すっかり虜である。

ガラス作家 笹本菜月

笹本菜月さんプロフィール
1999年東京生まれ。武蔵野美術大学工芸工業デザイン学科ガラス専攻を卒業後、富山ガラス造形研究所に進学。その後、2023年からガラス作家として神奈川を拠点に活動し、やわらかな揺らぎのあるチェック柄をモチーフにテーブルウェアやオブジェ、ランプなどを制作している。

instagram.com/n_ssmt

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