もの選びのプロが使っている、日用品のスタンダード。

〈ノタショップ〉、〈長谷川工業〉…etc。ひとつあると何かと便利なスツール。April 24, 2024

パフューマー、ライフスタイルコーディネーターの山藤陽子さん、雑貨コーディネーターのオモムロニ。さん、インテリアスタイリストの遠藤慎也さん。3人のもの選びのプロが使っている、日用品のスタンダードを、おすすめの理由とともに聞きました。

Yamafuji_〈長谷川工業〉ルカーノ 2ステップ

〈長谷川工業〉ルカーノ 2ステップ
山藤:脚立のパイオニアが世界に誇るルカーノは、グッドデザイン賞をはじめとする数々の賞を受賞。開閉がしやすいワンタッチバーや、滑りにくい波状のステップ、閉じたときにも自立するなど、しっかりと機能を果たしながら研ぎ澄まされたデザインに仕上がっている。「ルカーノの2ステップは、脚立としてもスツールとしてもサイズ感がちょうどいい。機能面ではしっかりと安定感があって、部屋に置きっ放しにしても嫌じゃないデザイン性の高さは、他の脚立とは一線を画します」。[W48×H56㎝]¥16,500(長谷川工業 ☎06‒6446‒1845)

Omomuroni._〈グッド エイティーパーセント〉パー チェア

〈グッド エイティーパーセント〉パー チェア
オモムロニ。:100%じゃなくて80%がちょうどいい、がブランドコンセプト。オリジナルの家具「Per」シリーズは、池田美祐と倉島拓人によるユニットM&Tがデザインし、佐賀県の平田椅子製作所が作製。天然オイルで仕上げ、木目を生かした塗装に。スタッキングも可能。「ふだんは荷物置きなどに使い、来客時の椅子が足りないときにも活躍。3 本脚だけど心もとないわけでもなく、背もたれがあるので、いかにもな簡易椅子にならない。少し個性があるのが〝ちょうどいい〞」。[W38.7×H65.5㎝]¥38,500(アクタス ☎03‒5269‒3207)

Endo_〈ノタショップ〉トンロープ

〈ノタショップ〉トンロープ
遠藤:滋賀・信楽にあるスタジオとショップは加藤駿介と加藤佳世子の2人のデザイナーが運営し、陶器を軸に制作、販売を行っている。スツールは信楽焼の円柱にロープを通したシンプルなものだが、ただそこにあるだけで、オブジェのような存在感を放つ。「荷物を置いたり座ったり、玄関先に置いたりと、部屋でも屋外でも使える。ロープで持ち運べるのがまたいい。信楽ののどかな場所にあるこの店は品揃えが独創的で、この10年間訪れた中で三本の指に入るいい店」。[∅27×H32㎝]¥35,200(ノタショップ ☎0748‒60‒4714)

目利き3 人が考える、日用品のスタンダードの定義。

山藤陽子
自分にとっての、〝気持ちよさ〞を追求する。

色や国やジャンルに惑わされずに、自分の琴線に触れるものだけを選ぶこと。私は〝テクスチャーフェチ〞なので、目で見た印象よりも実際に触った感触を大切にします。
Yoko Yamafuji パフューマー、ライフスタイルコーディネーター。「気持ちいいこと」がテーマのブランド〈YORK.〉と、パフュームブランド〈SCENT OF YORK.〉を主宰。


オモムロニ。
作り手の遊び心や、雑貨的楽しみを感じ取る。

他の人が良いと言ったものでも必ず試して納得したものを選ぶ、自分基準。スタンダードだって進化する。アップデートされた新時代のものを見つけたときが最高に嬉しい。
Omomuroni. 雑貨コーディネーター。実用ベースのユーモアとセンスのあるもの選びが好評。著書に『DAILY GIFT BOOK 気持ちが伝わる贈りものアイデア』(文藝春秋)。


遠藤慎也
使うことで生まれる、〝かっこよさ〞を楽しむ。

どんなにかっこよくても、使えないと意味がないと思う。使うことに付随する付加価値が重要で、たとえ手間がかかって面倒でも、その時間を楽しいと思えるかどうかですね。
Shinya Endo インテリアスタイリスト、BOOTSYORK代表。人の温度を感じさせるスタイリングが得意。商業施設のディスプレイや店の内装のコーディネートと幅広く活躍。

photo : Kazumasa Harada styling : Riko Tsuchiya (BOOTSYORK) text : Naomi Yokoyama (cat)

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