FOOD 食の楽しみ。

フードライターP(ぴい)さんによる、何度も訪れたくなる鎌倉の食いしん坊スポット。July 10, 2026

もう何度も行ってるけど、また行きたくなるのが鎌倉。フードライターP(ぴい)さんが、鎌倉に住む食いしん坊たちに教えてもらった、おさんぽしながら巡りたくなるおいしいスポットを紹介します。

「隠れた名店ってまだまだあるね」。

 今や鎌倉は大人気観光地。小町通りのみならず、若宮大路にも、長谷のあたりにも、わっさわさ人が歩いている。雨の日ならば、すいているかと思いきや、そんなの関係ないとばかりに、あっちからもこっちからも人があふれてくる。平日だって、そんな状況。土日になれば、行中に住む人はよそへ逃げ出すほどの賑わいぶりだという。そんななか、鎌倉に行くのは愚か? いえいえ、せっかくの気持ちのいい風薫る季節ですもの。混雑なんてもろともせず、おいしいものを食べに街に繰り出そうではありませんか。
 今回、鎌倉に住む友人たちに、観光客があまり行かない、ちょっと外れたところだったり、ガイドブツクや雑誌にあまり登場していないところを紹介してもらい、訪ね回った。そのどれもがいい店。

『パパノエル』
極上だけど、お手頃フレンチ。

店構えもかわいい。『パパノエル』フードライターP(ぴい)さんによる、何度も訪れたくなる鎌倉の食いしん坊スポット。 | 店構えもかわいい。
店構えもかわいい。
ランチはコースのみ3通り。前菜1種+本日のお魚料理か肉料理+デザート+コーヒーまたは紅茶で¥3,850。前菜がもう1種加わると¥4,840。お魚とお肉両方入ると¥6,050。前菜は3種からチョイス。写真は、新じゃが芋、ヤリイカ、ホタルイカのソテー香草ソース。
ランチはコースのみ3通り。前菜1種+本日のお魚料理か肉料理+デザート+コーヒーまたは紅茶で¥3,850。前菜がもう1種加わると¥4,840。お魚とお肉両方入ると¥6,050。前菜は3種からチョイス。写真は、新じゃが芋、ヤリイカ、ホタルイカのソテー香草ソース。
前菜・春野菜のテリーヌ白バルサミコ、 トマト、オレンジ風味ソース。フードライターP(ぴい)さんによる、『食いしんぼう限定!鎌倉さんぼ部・春夏編』。 | 前菜・春野菜のテリーヌ白バルサミコ、 トマト、オレンジ風味ソース。
前菜・春野菜のテリーヌ白バルサミコ、 トマト、オレンジ風味ソース。
メイン・宮崎産さつま鶏の米粉付けロースト。フードライターP(ぴい)さんによる、『食いしんぼう限定!鎌倉さんぼ部・春夏編』。 | メイン・宮崎産さつま鶏の米粉付けロースト。
メイン・宮崎産さつま鶏の米粉付けロースト。

 フレンチの『パパノエル』は、由比ガ浜にあるかわいいお店。パパノエルって、サンタクロースのこと。店名もかわいい。連日、長年通う地元客で賑わっているが、まあ、ここの料理の美しいこと、おいしいこと。いっぺんでファンになった。シェフの高寺和也さんと、お菓子も担当される奥さまの涼子さんのコンビネーションもいい。奥さまのサービスがまたいい。スマートで男前。開店してもう24年経つという。友人のおすすめはランチ。「ものすごくお得なの」とのこと。確かに。自家製の全粒粉のパンも、3種盛り合わせたデザート(すみません。撮り忘れ)も、何を食べても間違いなし。

DATA 神奈川県鎌倉市曲比ガ浜3-11-41 ☎︎0467-24-9774 12:00〜14:30LO 18:00〜21:00LO 水休

「おしゃれでもお手頃。 またすぐ行くぞ♡」

『カフェ テールベルト&カノムパン』
しゃれてるけど気取りがない。

『カムノパン』本日のラインナップ。国産小麦とその日必要な量だけ石臼で挽いた地元産小麦とライ麦、ミネラルウォーターと濾過水、自家製玄米酵母、グランドの塩で作っている。
『カムノパン』本日のラインナップ。国産小麦とその日必要な量だけ石臼で挽いた地元産小麦とライ麦、ミネラルウォーターと濾過水、自家製玄米酵母、グランドの塩で作っている。
お昼の「パンとスープと旬の野菜たっぷりプレート」¥1,650ほか。今日は新玉ねぎと新ジャガイモとズッキーニの豆乳ポタージュ、人参のバルサミコラペ、紫キャベツのキャラウェイマリネ、レンコンのビーガンバーニャカウダ、紅くるりのソテー、さつまいものサブジ。
お昼の「パンとスープと旬の野菜たっぷりプレート」¥1,650ほか。今日は新玉ねぎと新ジャガイモとズッキーニの豆乳ポタージュ、人参のバルサミコラペ、紫キャベツのキャラウェイマリネ、レンコンのビーガンバーニャカウダ、紅くるりのソテー、さつまいものサブジ。
『カフェ テールベルト&カノムパン』2階のカフェはインテリアのお手本みたい。 | 2階のカフェはインテリアのお手本みたい。
2階のカフェはインテリアのお手本みたい。

 横須賀線のまさに線路脇の細い道沿いにあるのが、かつて葉山にあった『カノムパン』(店主は内藤岳さん)、鎌倉のおしゃれカフエ『テールベルト』(店主は中村美雪さん)が合併した、おしゃれなお店。パンのプレゼンテーション、カフェのしつらえを見よ。地元農家の作る小麦をメインに数種の小麦を使って作ったパン数種と料理を組み合わせた、ここでしか食べられない「本日のパンとパンに合う料理」(このネーミングもいい)が、友人のおすすめだ。ゆったりとおしゃべりしながら、ランチを楽しみたい。そうそう、靴を脱いで上がる2階のカフェの落ち着くこと。何と、中村さんは内装もできるそうで、カウンターをつけたり、家具を選んだりも中村さんのお仕事。

DATA 神奈川県鎌倉市扇ヶ谷3-3-24 ☎︎0467-67-1339 12:00~18:30 火水木休

『オルトレヴィーノ』
本物のイタリアがここにある。

前菜盛り合わせ¥2,200。一品一品が驚きのハイクオリティ。心に沁みるおいしさ。特にインゲンの田舎風(右斜め上)に、イタリアには母はいないけど、どこか懐かしい、母の味を感じた。フードライターP(ぴい)さんによる、『食いしんぼう限定!鎌倉さんぼ部・春夏編』。 | 前菜盛り合わせ¥2,200。一品一品が驚きのハイクオリティ。心に沁みるおいしさ。特にインゲンの田舎風(右斜め上)に、イタリアには母はいないけど、どこか懐かしい、母の味を感じた。
前菜盛り合わせ¥2,200。一品一品が驚きのハイクオリティ。心に沁みるおいしさ。特にインゲンの田舎風(右斜め上)に、イタリアには母はいないけど、どこか懐かしい、母の味を感じた。
黒キャベツは、千恵さんのご実家から届いたもの。すっごく元気だ。
黒キャベツは、千恵さんのご実家から届いたもの。すっごく元気だ。
千恵さんが見立てたクロスも器も全部素敵。
千恵さんが見立てたクロスも器も全部素敵。
ソースとパスタを選んで。
ソースとパスタを選んで。
ピスタチオとパルミジャーノのペースト&タリアテッレ¥3,190。フードライターP(ぴい)さんによる、『食いしんぼう限定!鎌倉さんぼ部・春夏編』。 | ピスタチオとパルミジャーノのペースト&タリアテッレ¥3,190。
ピスタチオとパルミジャーノのペースト&タリアテッレ¥3,190。

 そして、いよいよ、長谷の『オルトレヴィーノ』へ。ここはもう夢です、夢なんです。夢のトスカーナが長谷にあるのです。完璧。ワインをおいしく楽しむための料理や食材など、すべてが揃う「エノガストロノミア」。何を食べても美しくおいしい。店主・古澤一記さんが厳選するワインはもちろん、調度品も器も調味料も言うことなし。かといって、緊張を強いられることはなく、イタリアの古民家のような雰囲気で、誰もが時間を忘れることができる空間になっている。お店のしつらえはイタリアのアンティークを扱う千恵さんの優れた感覚で。鎌倉に来たら、ここに来なくては。ゆっくりと、忘れられない豊かな時間を紡ごう。

DATA 神奈川県鎌倉市長谷2-5-40 ☎なし ランチ12:00一斉スタート ディナー16:00〜18:00LO 水木休 完全予約制。予約はinfo@oltrevino.com にメールを。

『バー・ライト』
大人の時間を楽しめる場所。

『バー・ライト』小町通りにも、まだまだ未発掘の場所あり。それも深夜までやってる店だ。こんないいバーがあったんだな。鎌倉の遅くまで開いている店の主も、一杯飲みに来られる店だ。 | 小町通りにも、まだまだ未発掘の場所あり。それも深夜までやってる店だ。こんないいバーがあったんだな。鎌倉の遅くまで開いている店の主も、一杯飲みに来られる店だ。
小町通りにも、まだまだ未発掘の場所あり。それも深夜までやってる店だ。こんないいバーがあったんだな。鎌倉の遅くまで開いている店の主も、一杯飲みに来られる店だ。
『バー・ライト』店主・秋山隆介さんにお願いして、ノンアルコールカクテルを作ってもらう。たまには酔わないカクテルもいい。だって、東京に帰らなくちゃだから。 | 店主・秋山隆介さんにお願いして、ノンアルコールカクテルを作ってもらう。たまには酔わないカクテルもいい。だって、東京に帰らなくちゃだから。
店主・秋山隆介さんにお願いして、ノンアルコールカクテルを作ってもらう。たまには酔わないカクテルもいい。だって、東京に帰らなくちゃだから。

 夜遅くになっても、鎌倉の街を歩く人の数はそこそこ多い。以前はこんなことはなかったのだが。お腹も満たされた時間に、まだ鎌倉で漂っていたい方に、おすすめのバーが『バー・ライト』。小町通りに面した建物の奥にある、わずか11席の小さなバーだ。ホントはカクテルというよりも、ラムとかテキーラといった強めのお酒を飲みたくなる店である。鎌倉さんぽは楽しいなあ。
 でも、情けないかな。教えてもらった全店をクリアできず。帰る道々、早い時期に第2弾をやりたいなという思いがフツフツと湧いてくるのであった。まだまだ、お宝店、ありますよお。

DATA 神奈川県鎌倉市小町2-8-9 ☎︎0467-53-7732 19:00〜3:00 水木休

photo & text : P

※メニューや写真は掲載当時(2018年4月時点)から変更しているものもあります。現在のメニューは各店の公式サイトやSNSなどでご確認ください。


ライター 渡辺 紀子

Michiko Watanabe 渡辺 紀子
皆からの呼び名は、P(ぴい)。「食べるものなら、おいしくてもおいしくなくても愛おしい」を口上に、『&Premium』創刊時から食の連載「&food」を担当。

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