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物件マニアが見つけた理想のオープンキッチン。エッセイスト・仁平 綾さんの台所。September 17, 2026

エッセイスト・仁平 綾さんの台所。ワゴンにはオールスターの器が並ぶ。〈ユキ&ドーターズ〉のソーセージのオブジェが空間のアクセントに。
ワゴンにはオールスターの器が並ぶ。料理はたっぷり作るほうがおいしいからと、大鍋が中心。〈ユキ&ドーターズ〉のソーセージのオブジェが空間のアクセントに。

物件マニアが見つけた理想のキッチン。

 NY暮らしを経て、2021年から京都に拠点を構える仁平綾さん。現在の住まいは窓の外に山並みを望む静かなマンションだ。コンクリート剥き出しの空間にオープンキッチンが存在感を放つ。「実はこの家、改装されて賃貸に出ていたもの」と聞いて驚いた。「物件マニアなので、不動産情報を眺めているうちに見つけて。対面式のキッチンと3口コンロという条件を満たしていて、グレーの色も理想でした」という。まさに物件マニア冥利に尽きる出合い。そこにヴィンテージのワゴンを食器棚として加えたのが彼女のキッチンだ。
 NYで暮らすうち、すっかり身近な野菜になったのがビーツやケール。現地での取材をきっかけに、アレンジして定番料理となったのがボルシチだ。「野菜は京都・大原の直売所で買うことが多くて、ビーツもよく見かけます」。そこに欠かせない道具は鬼おろし。「チーズおろしを使うと習ったけれど我が家ではこれを。粗くおろしたビーツは、スープとの馴染みもよくて」。直売所で手に入れる季節の野菜はどれも新鮮で味もとびきり。「買ったからにはおいしく食べたいという執念がある」と笑う仁平さん。万願寺唐辛子入りクスクスのサラダ、しば漬けがアクセントのポテサラといった具合に、買い求めたらすぐに常備菜を作りストック。ボルシチをよそい、『エンタ』の雑穀入りパンノワールと共に常備菜を添えれば、たちまち豊かな食卓が完成する。「料理の合間に、キッチンの段差に腰掛け、食べ物の匂いが呼び覚ます記憶に思いを巡らせる時間が幸せ。NYの友人が作ってくれたおふくろの味のボルシチ、山盛りのビーツが並ぶ初夏のマーケット……。キッチンは、おいしい思い出に浸れる、私だけの小部屋です」

エッセイスト・仁平 綾さんの台所 冷蔵庫が置かれたパントリー。右側の壁面はオープンシェルフ | 冷蔵庫が置かれたパントリー。右側の壁面はオープンシェルフ。「ときおり鍋の様子を見ながら過ごすのにいい場所」
冷蔵庫が置かれたパントリー。右側の壁面はオープンシェルフ。「ときおり鍋の様子を見ながら過ごすのにいい場所」
エッセイスト・仁平 綾さんの台所 包丁にやさしい〈釜浅商店〉のまな板 茹でたビーツをすりおろす | 茹でたビーツをすりおろす。牛スネ肉も別に茹で、両方の茹で汁を使う。包丁にやさしい〈釜浅商店〉のまな板を愛用。
茹でたビーツをすりおろす。牛スネ肉も別に茹で、両方の茹で汁を使う。包丁にやさしい〈釜浅商店〉のまな板を愛用。
エッセイスト・仁平 綾さんの台所 ボルシチにはサワークリームとディルを添えて。ヴィンテージの大理石のテーブルにnijiiroや中囿義光の器が映える。 | ボルシチにはサワークリームとディルを添えて。ヴィンテージの大理石のテーブルにnijiiroや中囿義光の器が映える。
ボルシチにはサワークリームとディルを添えて。ヴィンテージの大理石のテーブルにnijiiroや中囿義光の器が映える。
エッセイスト・仁平 綾さんの心地のいい台所。間取り図。
収納の多くがオープンシェルフ。調味料や食材の賞味期限、汚れのチェックもしやすいと気に入っている。壁の棚はディスプレイにも。
エッセイスト・仁平 綾

仁平 綾エッセイスト

東京からNYに移住。9年間暮らした後、京都へ。著書に『京都はこわくない』(大和書房)ほか。2026年8月にカフェ&グローサリー『ROBYN』をオープン。

photo : Yoshiko Watanabe edit & text : Mako Yamato

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