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『CHAP』の「あずぼんだ」。わたしの好きなかき氷。写真と文:八木光太郎 (俳優) #3July 20, 2026
映画『この夏の星を見る』を観たときのこと。終盤で主人公が「これ以上私たちから何も奪わないで」と切なる祈りのセリフを吐くのですが、その前の段階からこっちは感動でずっと号泣していたので「これ以上おれを泣かさないでくれ」と切に願った八木光太郎です。
今回ご紹介するお店は、恵比寿駅から徒歩6分の『CHAP』。ド頭から話が反れるのですが、店に向かって恵比寿通りを歩いていたこの日。あるビルのエントランスに大型のソファが捨てられていたので、ご自身のSNSに「捨てられた椅子に座るシリーズ」と銘打って、ゴミ集積場などに捨てられた椅子に座る写真を上げ続けている友人のスミマサノリさんに、捨て椅子情報をメッセージで報告しました。スミさんはもう3千脚を超える捨て椅子に座り、そのすべてを収めた写真の展覧会を定期的に開催しているので興味のある方は是非スミさんの奇天烈なSNSをチェックしてみてください。
『CHAP』の話に戻ります。このお店には定番メニューらしいものはなく、新メニュー登場の頻度も早いので、どれがおすすめとはお伝えしづらいのですが、なにを頼んでも驚くこと請け合いです。すんごいだから。かき氷の魅力と可能性を一段も二段も押し上げてくださっているお店だと思っています。
今回食べたのは、「あぼずんだ」。メインはお察しの通りアボカドとずんだで、ベースは店員さんおすすめの岩茶ベースにしました。ベースというのは、氷の表面全体にかけるソースのこと。味の土台になるものです。トップには絶妙な食べ頃のアボカドスライス、求肥(……求肥!? と思う方いらっしゃるでしょう? まあ、待ちなさい。あとで求肥を食べたときの感動をお伝えしますから)、アボカドペースト、ずんだ。この層の圧倒的バランスですよ!
アボカドと求肥のとろっとした食感、甘いずんだのつぶつぶ感。岩茶ベースですっきりとした氷の妙。喜びが止まってくれません。そして求肥についてですが、まず凄まじく伸びます。スプーンに絡ませて伸ばしたら、店外まで出ます恐らく。和の要素を一気に引き出す仕事っぷりも半端なく、ずんだと一緒に食べたらずんだ餅になってしまうわけですね。美味しくてぶち上がるわけですね。食べ進めると、なかから豆腐マスカルポーネが出てくるんです。1食で何回感動させてくれるんですか?
席はカウンターのみで、店員さんとの距離がかなり近く、目の前でかき氷が作られていく様子が見られます。丁寧に愛おしそうにかき氷を作り続ける店員さんの姿を見ていたら、ふと頬が濡れているのに気が付き、ティッシュを持っていなかったことを後悔しました。イタリアンなどのレストランでシェフやパティシエの経験を積んだという店主の、お客さんの想像を超えていこうという気概と楽しみと喜びを食べるたびに感じます。皆さんもぜひ足を運んでみてください。
俳優 八木光太郎











































