INTERIOR 部屋を整えて、心地よく住まうために。
約12畳のワンルームを彩る、世界のテキスタイル。手仕事キュレーター・関根大地さんの布と暮らし。October 26, 2026
服として身にまとい、日用品やインテリアとして暮らしを包み込む。テキスタイルは、私たちの毎日を支える存在です。&Premium156号「テキスタイルと暮らし」(2026年10月20日発売)より、手仕事キュレーター・関根大地さんの住まいを紹介します。
直感で選び、小さな空間で自在に楽しむ。
都内のマンションにある12畳ほどのワンルーム。コンパクトな関根大地さんの部屋に一歩足を踏み入れると、手仕事の品々に交じって、そこかしこに配された色も素材もさまざまな布が目に入る。
「布ものは直感で手に取ることがほとんど。ビビッときたらまずは買って、あとから何通りもの使い方、飾り方を考えるのが好きです。例えば、染色作家のtefuさんの藍染めと柿渋染めの風呂敷は、最初は結んであずま袋として使っていました。でも絞りがあまりに美しくて、全面を見たいなと。そこで広げて壁に飾ろうと思い至りました」
ひと際存在感を放つのが、キリンの背中を思わせる柄の、長さ2mほどのタペストリー。オランダの作家を中心としたデザインチーム〈AAAA〉が、マリの伝統工芸品である泥染めの布、ボゴランを現代的に再解釈したものだ。天井から床に大きく垂らし、ダイナミックに飾っている。
「独特の細長さに惹かれていたので、いっそ垂らしてしまおうと。当初は狭い空間をいかに広く見せるかを意識して、ものを買ってもしまい込んでいたんですが、やっぱり自分の好きな布を置いてるほうが心は幸せ。そう気づいてからは、飾り方もどんどん大胆になっていきました(笑)」
ベッドサイドには、テキスタイルアーティストのタシロユミコや、型染め作家の山内武志によるクッションカバーに、香川・保多織の枕カバー、インド・カンタキルトに柿渋染めが施されたマルチカバーなど。出自も表情もさまざまなテキスタイルが、不思議と馴染んでいる。
「インテリアは、ゆるやかに赤とベージュを基調にしていて、布ものを選ぶ際にもなんとなく念頭に置いています。起点になっているのは、染色作家の下平清人さんの作品です。栃木の益子を訪れたときに、たまたまご本人とお話しする機会があり型絵染の作品をいただいたんです。その深みのある赤の色みに惹かれて、これを軸に考えてみようと。額装して壁の中央に飾っています」
この部屋に住み始めて3年ほど。いずれはいろんな場所での暮らしを試してみたいという好奇心から、荷物をコンパクトにとどめておくのが彼のスタイルだ。「ハイエース一台に収まるくらいの荷物にしておきたくて、大型家具はほとんど持っていないんです。そうした中で、布はかさばらないのに一枚飾るだけでガラッと印象を変えられる。身軽でいたい自分にはぴったりの楽しみです」

関根大地/Daichi Sekine手仕事キュレーター
〝日本の伝統産業や手仕事をより身近に〞との思いのもと、全国の作り手を訪ねながらものの魅力を発信。東京・蔵前で『ngumiti蔵前』を共同運営している。
photo : Akiko Baba text : Emi Fukushima edit : Chizuru Atsuta











































