BOOK 本と言葉。
『生きがいについて』神谷美恵子 著(みすず書房) 選・文/忘日舎Book 130 / September 07, 2018
This Month Theme素敵な生き方を感じる本。
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大学で文学を専攻していた著者は、あるときハンセン病療養所を訪れたことをきっかけにやがて医学へと転向し、精神科医となる。実際に治療にあたり、患者とのかかわりのなかで感じた「生きがい」についての思索が、本書では綴られる。著者は、あいまいな言葉としての「生きがい」は、あっさり片付けられそうにないという。しかし、それはやはり大切で、なぜ生きるうえで「生きがい」が必要なのかという真摯な問いかけがここには記されている。「困難な状況にある人々」に寄り添い、考え、そして実践してきた著者の思想ゆえに、本書は多くの読者を獲得してきた。巻末の付録と合わせて読めば、いっそうこの本と著者の魅力が増すように思えてならない。
vojitsusha 忘日舎
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本と言葉と場所の可能性を広げるイベントも開催するなど、言葉にはしづらい感覚的な豊かさや感受性を育てることを目指したブックショップ。
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