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春野菜を春巻きに。絵と文:谷口菜津子 (漫画家) #2May 15, 2026

春巻きは一応、由来的には春の食べ物らしい。
小麦粉を薄く伸ばして焼いた皮に春野菜を包む春餅(チュンピン)という、立春を祝う行事飯だったと調べたら出てきた。
確かに、春になると巻いてみたい食材が増えてくるし、由来とは関係ないが外でサクサク食べる春巻きも最高に美味い。
以前花見の際に、鯛とアボカドと桜の塩漬けを巻いた春巻きを作ったところ、外から見たらいつも通りの地味なビジュアルだけれど、齧ってみれば優しいピンクと緑がかわいい春らしい春巻きになった。
そういった何種かの材料を合わせた春巻きも美味しいが、もっとシンプルにしても食材そのものの美味しさを感じられて良い。
・人参を塩もみし、クミンをぱらっと振った春巻き。
・塩もみゴーヤとチーズの春巻き。
さらにシンプルにして一種にしても美味しい。
・一度蒸したり電子レンジで加熱したジャガイモの春巻き(塩をちょんちょんつけながら食べる)。
・新玉ねぎのくし切りの春巻き(これも塩をつけながら食べる)。
・醤油で炒めた筍の春巻き。
春が旬ということで、タラの芽や蕗の薹でを春巻きにしてみても、春の山菜のスッと爽やかな苦味を感じられた。
春巻きにしてみると、野菜がさらに美味しくなるような感覚があるのだけれど、それは春巻きが揚げ料理であるだけでなく蒸し料理でもあるかららしい。
つまり春巻きの皮に閉じ込められた野菜が、自身の水分で蒸されて甘みや旨みが引き出されているということだ。
同時調理みたいで面白いし、新玉ねぎだったら甘くとろっとなったりと食材の変化も楽しめるから色々試したくなる。
ちなみにいろんな実験をしてみた結果、しらすなど、その素材自身の水分量が少ないものだとあまり美味しく仕上がらない。
しらすの春巻き。
字面だけだと美味しそうなのに......。
漫画家・イラストレーター 谷口菜津子

1988年、神奈川県生まれ。『教室の片隅で青春がはじまる』(KADOKAWA)、『今夜すきやきだよ』(新潮社)などを過去に連載。現在は『じゃあ、あんたが作ってみろよ』(ぶんか社)、『まめとむぎ』(双葉社)、『谷口菜津子のおつまみエトセトラ』(集英社)を連載している。
























