&Cooking 渡辺有子の料理教室ノート。
夏の果物とハーブで、いつもと違う一皿を。渡辺有子の料理教室3年目7月July 11, 2026
料理家の渡辺有子さんが先生に、ライターの吉田直子さんが生徒に。本誌で連載中の「&Cooking 渡辺有子の料理教室ノート」がWebでも読めるようになりました。3年目7月のテーマは、「フルーツとハーブで夏らしく」。3つのレシピを紹介します。

フルーツとハーブで夏らしく。
先生:いつも笑顔の直子さんですが、今日は特に元気そうね。
生徒:北陸や東北を旅する機会があって、おいしいものをたくさんいただいたからかも。特に魚と果物はよく食べたなぁ〜。
先生:あら羨ましい。今日は教室でも、旬の果物とハーブを使ったお料理を作りますよ。
生徒:いかにしてフルーツがおかずに!?
先生:そこはお任せあれ。「鯵のソテーとエキゾチックパイナップル」から教えますよ。まずは鯵ね。最近はスーパーの鮮魚コーナーでも三枚におろしてくれるので、それを活用します。鯵は2回に分けて塩をするのがポイント。最初の塩は臭み取り、後のは下味です。黒胡椒もふりましょう。パイナップルは皮を剥いたら一口大に切ってボウルに入れる。赤玉ネギは薄切りにします。
生徒:三枚におろした鯵とパイナップル。むむ、全くイメージがつながりません。
先生:試食を楽しみにしていてね。フライパンにバターを溶かして赤玉ネギを炒めます。塩をひとつまみしたら、パイナップルを入れていたボウルへ。粗挽き唐辛子、ナムプラー、レモン汁と一緒に和えておきましょう。次にオリーブオイルとニンニクを熱したフライパンで、薄力粉をはたいた鯵をソテーします。強火で両面をカリッとね。お皿に並べて、ボウルの中身にミントを加えて混ぜたものをたっぷりのせたら完成です。
生徒:なんと。パイナップルがソースのような付け合わせのような役割を担うんですね。調味料をナムプラーに替えるだけで、お料理にアジアの風が吹きました!
先生:ミントの爽やかな香りとパイナップルの甘味が、焼いた鯵によく合うの。続いて「桃とナスのサラダ」にいきましょう。ナスとキュウリは薄く切ってボウルに入れ、塩でなじませておきます。そこにタイムの葉と酢、ハチミツを加えて和えておきましょう
生徒:桃は大好きなのに剥くのが苦手で。
先生:まず半分に切り込みを入れて、クルリとひねり半分にし、種を取り除いてから皮をナイフで引っ張るようにするとスルリと剥けますよ。ナス、キュウリ、生ハムを半分にした桃の上にのせます。仕上げにオリーブオイルをまわしかけてね。
生徒:桃の器!気分が上がって、愛らしい。
先生:直子さん、白ワイン開けたくなるかも。さあて、最後は「チェリーと白身魚の春巻き」よ。今日はアメリカンチェリーと鯛を使います。チェリーは桃と同じように半分にして種を取ります。鯛は半身を6等分の削ぎ切りに。下準備はこれだけ。さっそく巻いていきましょう。春巻きの皮にバジルの葉と鯛を置いて粗塩をふり、半分にしたアメリカンチェリーを3つ並べて棒状に巻きます。皮の端は水で溶いた薄力粉で留めましょう。
生徒:皮は角を上下にして、下を折り、左を折り、下をくるっと巻いてから右を折り、最後に封をするんですね。
先生:巻き方は自由ですが、こうするとしっかり棒状に巻けるんです。さあ揚げますよ。中温に熱したフライパンに入れて、きつね色に揚がったら、よく油をきってくださいね。
生徒:油をきるときは縦にするんですよね。
先生:その通り。
生徒:甘じょっぱくて、いい香りでジューシーで。フルーツは最高のおかずです〜。
1.鯵のソテーとエキゾチックパイナップル
〈材料〉2人分
鯵(三枚おろし)…2尾分
パイナップル…正味180g
塩、黒胡椒、薄力粉…各適量
オリーブオイル…大さじ2
ニンニク…1/2かけ
赤玉ネギ…1/4個
ミント…1/6パック
粗挽き唐辛子…小さじ1/2
バター… 8g
ナムプラー…小さじ2
レモン汁…小さじ1
〈作り方〉
1.三枚におろした鯵に塩を軽くふり、水分が出てきたらペーパーで押さえ、さらに軽く塩をし、黒胡椒をふる。
2.パイナップルは皮を削ぎ、側面に残った硬い部分はナイフでくり抜く。芯を切り、一口大に切り、ボウルに入れておく。赤玉ネギは縦に薄切りにする。
3.フライパンにバターを溶かし、赤玉ネギを炒めたら、ひとつまみの塩をふる。パイナップルの入ったボウルに入れ、粗挽き唐辛子、ナムプラー、レモン汁を加えて和えておく。
4.フライパンにオリーブオイルとニンニクを入れ、中火にかけ、香りがしてきたら鯵に薄力粉を薄くはたいて、強火で両面をカリッと焼く。
5.皿に鯵をのせ、3のボウルにミントの葉をちぎり入れてさっと混ぜてから、鯵の上にたっぷりとのせる。
2.桃とナスのサラダ
〈材料〉2人分
桃…1個
ナス…1本
キュウリ…1/2本
タイム…1本
塩…小さじ1/4
酢…小さじ2
ハチミツ…小さじ1
生ハム…1枚
オリーブオイル…適量
〈作り方〉
1.ナスはヘタを切り、縦半分にして横に薄切りに。キュウリは薄い輪切りにする。これらをボウルに入れて、塩をふってなじませる。タイムの葉をちぎって加え、酢、ハチミツを加えて和える。
2.桃は半分に切れ目を入れ、クルリとひねり半分にして種を取り除いて皮を剥く。
3.1 に一口大に切った生ハムを加えてから半割りにした桃にのせる。皿にのせ、オリーブオイルをまわしかける。
3.チェリーと白身魚の春巻き
〈材料〉2人分
アメリカンチェリー…9粒
鯛(半身)…2切れ
バジルの葉…大きめ6枚
春巻きの皮…6枚
粗塩、薄力粉、揚げ油…各適量
〈作り方〉
1.アメリカンチェリーは半分に切り込みを入れてひねり、種を取る。鯛は半身ごとに6等分の削ぎ切りにする。
2.春巻きの皮にバジル1 枚を置き、その上に鯛2切れを置いて粗塩をひとつまみふり、アメリカンチェリーの半割りを3つ並べて小さめの棒状に巻く。水で溶いた薄力粉で皮を留める。
3.フライパンに揚げ油を中温に熱し、色よく揚げ、しっかり油をきる。


渡辺有子先生
わたなべ・ゆうこ/東京都生まれ。料理家。スタジオ「FOOD FOR THOUGHT」にて、料理教室や食にまつわるイベントを開催。東京・代々木上原と西荻窪で、同名の器店をディレクション。作家ものの器や食まわりの商品を扱う。『料理と私』(晶文社)、『渡辺有子の家庭料理』(主婦と生活社)など著書多数。旬の素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評があり、いつまでも初心者気分でいつづける生徒・吉田直子にも、懇切丁寧に料理を教える。

吉田直子生徒
よしだ・なおこ/東京都生まれ。ライター。冠婚葬祭で使う小物とジュエリーのブランド〈シュオ〉のディレクター、ファッションブランドのプレスを務めるなど、フレキシブルに働く1 児の母。2019年、絵本『こっぷんとかっぷん』(絵・よこやまかんた/若芽舎)を刊行。2020年には蒼井優の著書『今日もかき氷【進化版】』(マガジンハウス)の編集を手がける。渡辺有子の料理教室で毎月記事をまとめているが、いまだに作るよりも食べることを好む。
photo : Wakana Baba text : Naoko Yoshida





















































