&Cooking 渡辺有子の料理教室ノート。

蒸した日に、涼やかな料理とデザート。渡辺有子の料理教室3年目6月June 06, 2026

料理家の渡辺有子さんが先生に、ライターの吉田直子さんが生徒に。本誌で連載中の「&Cooking 渡辺有子の料理教室ノート」がWebでも読めるようになりました。3年目6月のテーマは、「蒸した日に、涼やかな料理とデザート」。3つのレシピを紹介します。

蒸した日に、涼やかな料理とデザート。渡辺有子の料理教室3年目6月
冷麺はカツオ出汁を使って手軽に作り、インゲンやメロン、ミントなど、爽やかな夏の素材を組み合わせて献立を仕上げます。

蒸した日に、涼やかな料理とデザート。

先生:ここ数日はお天気もなかなか定まらず、体も少々しんどいわね。

生徒:なんだかペースが乱れちゃって。自分が何を食べたいのかもわからぬように。

先生:直子さん大丈夫? 今日は「カツオ出汁の冷麺」を作るわよ。元気でるかな?

生徒:聞いただけで力が湧いてきました!

先生:あらら。それではさっそくいきましょう。まずカツオ出汁に塩を加えて冷蔵庫で冷やします。麺のスープになるので出汁はいつもより濃いめに取りますよ。次に鶏ササミの筋を取って、酒と塩を入れたお湯で茹でます。途中で裏返して4〜5分。茹で上がったら粗熱を取ってほぐします。キムチは刻んでコチュジャンと胡麻油と和え、キュウリは縦半分に切ってから種を取って薄切りにして、塩をふってなじませます。リンゴは芯を取って薄切りに。ゆで卵は縦半分に切ります。

生徒:ゆで卵は熱湯で8分。ラップで包んで上から包丁を入れると卵がきれいに切れる。これを覚えたことは私の財産であります。

先生:偉いわ、直子さん。

生徒:ところで先生、もともと味のついたキムチに味をつけるんですね?

先生:カツオ出汁と塩だけのシンプルなスープなので、ひと手間かけたこのキムチが味の決め手になるの。ここまで準備したら「キクラゲとインゲンの和えもの」を作ります。水で戻したキクラゲを1分茹でます。インゲンは3分茹でて水気を拭いたら上下を切り落とし、斜めに4等分します。香菜は葉を摘んで茎は小口切りに。葉と茎を分けて刻むことで食感が良くなります。ボウルにインゲンとキクラゲ、香菜の茎を入れ、胡麻油、醤油、レモン汁、白胡麻を加えてさっと和え、塩で味を調えます。最後に香菜の葉を加えましょう。

生徒:有子先生の香菜料理は特別だと思っていたけど、ううむ、葉と茎を分けるのか。

先生:デザートは「メロンミントの白玉」よ。

生徒:なんという清涼感のある響き。

先生:ミントと緑茶葉を合わせたら、お湯を入れて5分蒸らしてから器に注いで冷蔵庫へ。メロンは4分の1を使います。種とワタをザルで濾して果汁を取りますよ。ここがとても甘いので捨てないでくださいね。果肉はざく切りします。これらとハチミツを合わせてミキサーにかけたら、冷やしておいたお茶を40㎖加えてさらに混ぜましょう。これでソースは完成。冷蔵庫でいったん冷やします。

生徒:楽しみです!

先生:それでは冷麺を茹でましょう。中華麺でもおいしくできますよ。麺は氷水で冷やして水気をきります。カツオ出汁を器に注いで麺を盛り付け、準備しておいた具材とちぎった韓国海苔をのせたら完成です。具材はワカメ、ハム、錦糸卵、何でもいいのよ。では、ここで試食しましょうか。

生徒:はい!(食べながら)カツオ出汁とひと手間かけたキムチが合う〜。キクラゲとインゲンの組み合わせは永遠に食べられそう。

先生:食べ終えたらデザートの仕上げよ。ボウルに白玉粉と水を入れてよくこねましょう。一気に水を入れないのがコツです。さらっとしたソースに合わせるので、白玉は小さめに丸めます。1〜2分茹でてぬるま湯に取りますよ。冷たいソースを器に注いで白玉とミントの葉をのせたら、はい、出来上がり。

生徒:ミントみたいな爽やかな人になりたい。

1.カツオ出汁の冷麺

蒸した日に、涼やかな料理とデザート。渡辺有子の料理教室3年目6月
蒸した日に、涼やかな料理とデザート。渡辺有子の料理教室3年目6月 | 筋を取った鶏ササミを沸騰した湯に入れ、火を弱めて茹でる。繊維に沿ってほぐす。
筋を取った鶏ササミを沸騰した湯に入れ、火を弱めて茹でる。繊維に沿ってほぐす。
蒸した日に、涼やかな料理とデザート。渡辺有子の料理教室3年目6月 | キムチはコチュジャン、胡麻油と和えると、麺と絡めたときにコクと香りが増す。
キムチはコチュジャン、胡麻油と和えると、麺と絡めたときにコクと香りが増す。

    〈材料〉2人分

    冷麺(または中華麺)… 2玉 
    カツオ出汁…400㎖ 
    塩…適量 
    鶏ササミ… 3本 
    酒…大さじ1  
    水…100㎖ 
    キムチ…150g 
    コチュジャン…小さじ1と1/3 
    胡麻油…小さじ1
    キュウリ… 2本 
    リンゴ…1/4個 
    韓国海苔…適量 
    ゆで卵(熱湯で8分茹でたもの)… 1個

    〈作り方〉
    1.カツオ出汁に塩小さじ1を加えて、冷蔵庫で冷やしておく。

    2.鶏ササミの筋を取る。鍋に水を入れ、沸騰したら酒、塩ふたつまみを加えて、鶏ササミを入れて4~5分茹でる。途中で裏返して全体に火を通す。火を止め、粗熱を取り、細かくほぐす。

    3.キムチは粗めに刻み、コチュジャン、胡麻油と和える。キュウリは縦半分に切り、種を取って薄切りにし、塩でなじませておく。リンゴは芯を取り、薄切りにする。ゆで卵は縦半分に切る。

    4.たっぷりの湯で冷麺を表示時間通り茹でる。ザルにあげ、氷水でよく冷やして水気をしっかりきる。

    5.器にカツオ出汁を注ぎ、冷麺を盛り、2、3の具材と韓国海苔をちぎってのせる。

2.キクラゲとインゲンの和えもの

蒸した日に、涼やかな料理とデザート。渡辺有子の料理教室3年目6月
蒸した日に、涼やかな料理とデザート。渡辺有子の料理教室3年目6月 | キクラゲは水で戻して茹で、インゲンは茹でて斜め切り、香菜は葉と茎に分ける。
キクラゲは水で戻して茹で、インゲンは茹でて斜め切り、香菜は葉と茎に分ける。
蒸した日に、涼やかな料理とデザート。渡辺有子の料理教室3年目6月 | 調味料にレモン汁を入れてさっぱり味に。全体を和え、最後に香菜の葉をふわり。
調味料にレモン汁を入れてさっぱり味に。全体を和え、最後に香菜の葉をふわり。

    〈材料〉2~3人分

    キクラゲ(乾燥)…20g
    インゲン…10本
    香菜… 1茎 
    胡麻油…小さじ2
    醤油…小さじ2と1/2 
    レモン汁…小さじ1  
    白胡麻…小さじ2  
    塩…適量

    〈作り方〉
    1.キクラゲは水で戻してからたっぷりの湯で1分ほど茹でる。硬い部分は取り除き、大きいものは半分に切る。

    2.インゲンは3分ほど茹でて、水気を拭き、上下を切り落とし、斜めに4等分に切る。香菜は葉を摘み、茎は小口切りにする。

    3.ボウルにインゲンとキクラゲ、香菜の茎を入れ、胡麻油、醤油、レモン汁、白胡麻を加えて和え、塩で味を調える。香菜の葉を加える。

3.メロンミントの白玉

蒸した日に、涼やかな料理とデザート。渡辺有子の料理教室3年目6月 | メロンミントの白玉
メロンミントの白玉
蒸した日に、涼やかな料理とデザート。渡辺有子の料理教室3年目6月 | 急須にミントと緑茶葉を合わせて湯を注ぎ、蒸らしたら別の器に移して冷ます。
急須にミントと緑茶葉を合わせて湯を注ぎ、蒸らしたら別の器に移して冷ます。
蒸した日に、涼やかな料理とデザート。渡辺有子の料理教室3年目6月 | 種とワタも捨てずに、濾して果汁を取る。メロンはここに甘さが凝縮している。
種とワタも捨てずに、濾して果汁を取る。メロンはここに甘さが凝縮している。

    〈材料〉2~3人分

    メロン…1/4個 
    ミント… 5g 
    緑茶葉…2.5g 
    湯…150㎖ 
    ハチミツ…小さじ1  
    白玉粉…30g 
    水…25~30㎖

    〈作り方〉
    1.急須にミントと緑茶葉を合わせ湯を入れ、5分蒸らして器に注ぎ、冷ましておく。

    2.メロンはスプーンで種とワタを取り、ザルで濾して果汁を取る。ざく切りした果肉、果汁、ハチミツを合わせてミキサーにかける。1を40㎖加えて混ぜ、冷蔵庫で1時間ほど冷やす。

    3.ボウルに白玉粉を入れて、水を少しずつ加えながら、耳たぶ程度の柔らかさになるまでよくこねる。鍋に湯(分量外)を沸かし、白玉を小さめに丸めて茹でる。浮き上がってきたら1~2分茹で、ぬるま湯に取る。

    4.器に2を注ぎ、白玉をのせる。ミントの葉(分量外)を散らす。

蒸した日に、涼やかな料理とデザート。渡辺有子の料理教室3年目6月
冷麺と和えものを楽しんでいる間に、メロンミントのソースを冷やしておきましょう。
渡辺有子

渡辺有子先生

わたなべ・ゆうこ/東京都生まれ。料理家。スタジオ「FOOD FOR THOUGHT」にて、料理教室や食にまつわるイベントを開催。東京・代々木上原と西荻窪で、同名の器店をディレクション。作家ものの器や食まわりの商品を扱う。『料理と私』(晶文社)、『渡辺有子の家庭料理』(主婦と生活社)など著書多数。旬の素材を生かしたシンプルでおいしい料理に定評があり、いつまでも初心者気分でいつづける生徒・吉田直子にも、懇切丁寧に料理を教える。

吉田直子

吉田直子生徒

よしだ・なおこ/東京都生まれ。ライター。冠婚葬祭で使う小物とジュエリーのブランド〈シュオ〉のディレクター、ファッションブランドのプレスを務めるなど、フレキシブルに働く1 児の母。2019年、絵本『こっぷんとかっぷん』(絵・よこやまかんた/若芽舎)を刊行。2020年には蒼井優の著書『今日もかき氷【進化版】』(マガジンハウス)の編集を手がける。渡辺有子の料理教室で毎月記事をまとめているが、いまだに作るよりも食べることを好む。

photo : Wakana Baba text : Naoko Yoshida

Pick Up 注目の記事

Latest Issue 最新号

Latest Issuepremium No. 151仕事と生き方。2026.05.20 — 980円