京都さんぽの定番&寄り道スポットガイド
『壽ビルディング』見学後にうれしい、昼から営業のスープ&ワイン。京都さんぽの定番と寄り道ガイド⑧March 12, 2024
本誌連載「&Kyoto」でおなじみ、現地在住のライター、コーディネーターの大和まこさんが案内する、京都旅で訪れたい14の定番と28の寄り道スポット。ここでは、『壽ビルディング』と周辺の寄り道スポットを紹介します。
定番⑧ 壽ビルディング
2007年に店を構えた『メリーゴーランド 京都』は大人も子どもも楽しめる場所。ほかに『ミナ ペルホネン 京都』を皮切りに、昨年オープンしたギャラリー『ミナ ペルホネン ガッレリア ノーラ』まで6店舗を展開する〈ミナ ペルホネン〉、染色の世界を伝える『アトリエ シムラ 京都本店』やほぼ日の『トビチ 京都』などが入る。どの店も空間と調和し、お互いを引き立てる内装に。
▷京都市下京区河原町通り四条下ル市之町251−2
名建築に見とれて、お昼を逃しても大丈夫。
京都の中心地、四条河原町。昭和2(1927)年竣工の壽ビルディングは、石張りの玄関や窓枠、アールを描いた階段と木の手すりなど、ノスタルジックな意匠の残る近代モダン建築。それぞれ異なる空間の〈ミナ ペルホネン〉や、子どもの本専門店『メリーゴーランド 京都』など、ショップの顔ぶれも個性豊か。せっかくなら階段で5階までを行き来すれば、建築もショップも堪能できる。
束の間の非日常に浸ったあとは『ハハハ』へ。韓国スープ食堂『ピニョ食堂』が展開する、飲めるおばんざいの食堂だ。うれしいのは11時半から22時までの通し営業スタイル。四条通から3本南の高辻通といっても、壽ビルディングからは歩いて5分ほど。つい夢中になってランチタイムを逃したときの心強い味方。
一方で四条河原町下ルの路地にひっそりあるのが『食堂ルインズ』。「フランス料理に馴染みのない人にも来てもらいたくて」と、フレンチレストランで活躍してきたシェフの西畑仁さん。ローストしたチキンをカットして串に刺し、自家製の七味ならぬ九味を振った“焼き鳥”など、ユニークな料理で15時からスタンバイ。店主の平松千佳さんがセレクトする、ナチュール中心のワインと楽しみたい。
寄り道スポット
illustration : Junichi Koka