ねこと暮らす
恐るべし、蛙化現象。エッセイスト・仁平綾のねことの暮らし#2November 08, 2026
ブリーダーの元から保護された白いペルシャ猫、メス推定3歳が、ケージの中にいた。のぞきこむと、強烈な目力で「にゃー!」と訴え鳴く。「抱っこしてみます?」「はい(もちろん)」。ソファに腰かけた私のひざの上に、小柄な白猫が、ちょこん、と座った。
ほわほわの長毛をなでると、地鳴りみたいなハゲゴロ(激しいゴロゴロ)を炸裂。気が強そうに見えたけれど、ぜんぜん、あまあま。ごろりとお腹を出して横になり、毛づくろいまで始めてしまった。私のひざの上で! なんと無防備に! か、かわいい! かくしてベスコは、我が家の飼い猫2代目となった。
しかしミチコもベスコも家に迎え入れたとたん、みごとな蛙化現象を見せた。ミチコが体を密着させて座ることは二度となかったし、ベスコがひざの上に乗ることも金輪際ない。話が違うじゃん! と嘆いても、あとの祭り。かわいくてもう手放せない。それどころか“ねこに選ばれた”ことを至上の喜びとし、「べっちゃぁん、うちに来てくれてありがとうねぇぇ」と、今日も猫撫で声で、ベスコにすり寄っている。
エッセイスト 仁平 綾

東京からNYに移住。9年間暮らした後、京都へ。著書に『京都はこわくない』(大和書房)ほか。2026年8月にカフェ&グローサリー『ROBYN』をオープン。











































