MUSIC 心地よい音楽を。
土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家／中嶋朋子 vol.4October 25, 2019
October.25 – October.31, 2019
Saturday Morning
次へと向かうために、リセットするとき、自分の心や身体に栄養をあげたいとき、私は小さな旅に出る。近くでも、遠くでも。ほんのひと時、時間が生まれれば、車を走らせ、あるいは電車にゆられ。自分の地図にないところを目指したい。もちろん、愛おしい、通い慣れた、ひたすら私に優しい場所もストックしてある。
最近のお気に入りは、海を感じられる場所。海の、その大きさに、身も心も空っぽになれる。とくに、夏の高揚感の残像がまだ感じられる、秋の海は、ちょっとだけ切なくて、たまらなくいい。
「風上へ向える足を持ちなさい」そう呼びかける、抗えない力を持つ唄声に、素直に頷いて。誘われる心地よさ——海へ来なさい。
アルバム『Blue Selection』収録。
最近のお気に入りは、海を感じられる場所。海の、その大きさに、身も心も空っぽになれる。とくに、夏の高揚感の残像がまだ感じられる、秋の海は、ちょっとだけ切なくて、たまらなくいい。
「風上へ向える足を持ちなさい」そう呼びかける、抗えない力を持つ唄声に、素直に頷いて。誘われる心地よさ——海へ来なさい。
アルバム『Blue Selection』収録。
Sunday Night
シャウトする日曜の夜があったっていい。私の場合かなりの頻度でやってくるけど。今日の自分に叫ぶんじゃなくて、明日の自分に吠える。
地団駄踏んだ1日だったとしても、そのバイブレーションをワクワクする自分に変換する。吠えればいい、とにかく吠えてみる。ポジティブでも、ネガティブでも。声をあげる、絞り出す。すると、不思議に次へ行けるから。
ビョークがお手本。美しい月夜に、いや、深さを増す闇にだって、吠えて、エネルギーそのものになる。
そして、心地よく——「おやすみなさい」。
シングル『It’s Oh So Quiet』収録。
地団駄踏んだ1日だったとしても、そのバイブレーションをワクワクする自分に変換する。吠えればいい、とにかく吠えてみる。ポジティブでも、ネガティブでも。声をあげる、絞り出す。すると、不思議に次へ行けるから。
ビョークがお手本。美しい月夜に、いや、深さを増す闇にだって、吠えて、エネルギーそのものになる。
そして、心地よく——「おやすみなさい」。
シングル『It’s Oh So Quiet』収録。
『&Premium』特別編集
『&Music／土曜の朝と日曜の夜の音楽』 好評発売中。
ミュージシャンやクリエイター、写真家など、音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場。
土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする連載が、初めて一冊にまとまりました。
23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全204曲。
本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。
詳しくはこちら
俳優 中嶋 朋子
1971年東京都生まれ。映画、舞台、テレビドラマを中心に活動。パーソナリティーを務めるTBSラジオ『ラジオシアター〜文学の扉』では、小説の名作から1冊の本を選び、その中の名シーンを毎回ラジオドラマ化。フランスの劇作家ヤスミナ・レザによる４人芝居の舞台『正しいオトナたち』、劇団た組『誰にも知られず死ぬ朝』（https://takumi.themedia.jp/posts/6778540）が待機中。ナレーションを担当する宇宙や地球にまつわる謎を1つずつ解き明かしていく番組、BSプレミアム『コズミック フロント☆NEXT』が毎週木曜22時に放送中。
