台湾スイーツ食べ比べ
モチモチのタロイモ団子が目玉のかき氷。【&Taipei 台湾スイーツ食べ比べ 】August 21, 2023
父親の愛情が込められたタロイモ団子のかき氷。
店名は「父さんのタロイモ団子」という意味。その名のとおり、店主の顏孝全さんが「2人の娘に本物のタロイモ団子を味わってほしい」という思いから10年前に開いた店。台中郊外の大甲産のタロイモとサツマイモの澱粉を黄金比率で配合し、適度な歯ごたえを作り出している。余分なものは一切含まず、タロイモ本来の風味が楽しめると評判だ。タロイモ団子は深夜に、その他の具材は早朝から仕込み、新鮮さにもこだわる。また、氷自体は独自に開発した「蔗片冰(ザーピエンピエン)」を使用。これは皮ごと炭火焼きにしたサトウキビの汁を用いたアイスフレークで、サクサク食感と爽やかな甘さが魅力だ。写真は白玉団子やタピオカ、ハトムギものったボリュームたっぷりの「招牌芋泥蔗片冰(ザオパイユィーニーザーピエンピン)」(145元)。
アーパーダユィユエン
新北市永和區保平路18巷1號 ☎02−2924−7461 14:30~23:00 無休 MRT中和線永安市場駅から徒歩約10分。新商品の杏仁茶もおすすめ。
伝統的なタロイモ団子が味わえる下町の甘味処。
創業80年を誇り、現在は3代目が切り盛りする。今では希少な存在の薄くスライスした「芋圓」が味わえる。もちっとしながらもつるりとした食感で、喉越しが滑らかなのが特色だ。これ以外に白玉団子や砂糖水で煮込んだタロイモ、紅豆、緑豆、金時豆がのっている。深夜2時頃から仕込みを始め、夕方には売り切れるという人気ぶり。「伝統的なものはゆっくりと煮込み、ゆっくりと煮詰めるのがコツよ」との言葉どおり、一口食べるだけでその丁寧な仕事ぶりが伝わってくる。さらに具材が温かいので、氷のきめが細かいとすぐ溶けてしまう。そのため、細かすぎず、粗すぎずなのもポイント。細部までこだわった絶品かき氷はなんと一碗50元。庶民的な価格も嬉しい。甘いスープ入りもあり。
ツォウチーツワントンユィユエン
台北市萬華區和平西路三段120號(龍山商場内の美食街) ☎0936−669−278 10:30~売り切れ次第終了(16:00頃) 日休 通常、具材は氷の下。
文/片倉真理
※この記事は、No. 117 2023年9月号「&Taipei」に掲載されたものです。