京都さんぽの定番&寄り道スポットガイド

月に一度の『平安蚤の市』と、近所の新店巡り。京都さんぽの定番と寄り道ガイド⑥March 10, 2024

本誌連載「&Kyoto」でおなじみ、現地在住のライター、コーディネーターの大和まこさんが案内する、京都旅で訪れたい14の定番と28の寄り道スポット。ここでは、『平安蚤の市』と周辺の寄り道スポットを紹介します。

定番⑥ 平安蚤の市

平安神宮前の岡崎公園で開催される蚤の市。毎回100店以上が出揃う出展者の中には、『イトウ』や滋賀・大津『古物至る』など軽やかに今の空気感を纏った古道具店も多い。不定期に同時開催される「平安音楽広場」から聞こえてくる演奏で、心に響く音楽に出合うこともある。

▷京都市左京区岡崎最勝寺町ほか岡崎公園内毎月ほぼ10日開催 9:00～16:00 雨天・荒天中止　開催日や詳細はInstagram@heiannominoichiで。

毎月ほぼ10日の市と、琵琶湖疏水沿いの新顔。

　京都に来るタイミングで何か骨董市が開かれていたらラッキーだけど、2019年に始まった『平安蚤の市』は、毎月ほぼ10日の開催日を目がけて来たいほどの存在。出展者の顔ぶれも魅力的なら、岡崎公園の広い空の抜け感も心地いい。一服するなら、屋台で出店する『オオヤコーヒ焙煎所』のコーヒーを。
　蚤の市を満喫し終えたら、途端に空腹に気が付く。’22年7月開店の『喫茶ミー』は、東京・銀座『喫茶ユー』のオムライスを愛するあまり同店で修業を重ねた木村速人さんの喫茶店。『ユー』仕込みのふわふわオムライスが、京都で食べられるとあって人気も高い。喫茶店らしい固めプリンにも心惹かれる。とはいえ蚤の市の日は混雑必至。そんなときには名店『ダ・ユウキ』でピッツァをテイクアウトするという裏技も。
　蚤の市で物欲を刺激されたら琵琶湖疏水沿いに西へ。ワインとパン『マチ』の上階にある『歩く鳥』は、’23年6月開店の北欧ヴィンテージと洋服のショップ。「エリック・ホグランなどプリミティブなモチーフや、アメリカの古着も、国内ブランドの洋服も。好きを詰め込みました」と店主の酒向歩実さん。可愛すぎない北欧を切り取った世界観に浸りたい。