BOOK 本と言葉。
10代のときに、私の生き方を変えた本。『幽霊たち』/京都・大山崎町『Puolukka Mill』 が届けるベターライフブックス。May 07, 2026
This Week Theme10代のときに、私の生き方を変えた本。
Book of the Week『幽霊たち』ポール・オースター 著 柴田 元幸 翻訳(新潮文庫)

学生の頃、電話対応のアルバイトをしていた。一晩中オフィスで加盟店から電話がかかってくるのを待つ仕事だった。お店が閉まる23時頃から早朝まではわりと暇で、電話がなってもせいぜい1時間に1、2本程度。その間は好きなだけ本が読めた。
この『幽霊たち』を買ったのは、そのオフィスに向かう商店街の本屋。いいタイトルだなと思ってバイトに持っていった。それがその後、30年以上ハマり続けることになる海外翻訳小説との出合い。
「まずはじめにブルーがいる。次にホワイトがいて、それからブラックがいて、そもそものはじまりの前にはブラウンがいる。」という魅力的な書き出しからはじまる、ポール・オースターのニューヨーク三部作の一つと言われる名作。
ちなみに何年か経って、この本屋に立ち寄ろうとしたら、あとかたもなく消えてしまって駐車場になっていた。
edit:Seika Yajima
BOOKSHOP Puolukka Mill

『Puolukka Mill(プオルッカミル)』は、「本と糸」の店。大阪と京都の境目、天王山のふもと、緑と水に囲まれた大山崎町にある。JR山崎駅、阪急大山崎駅から15分ほどの住宅街の中にある一軒家を改装。新刊、古本、毛糸や手芸用品、日用雑貨、洋服などを販売し、少人数で行うアットホームな編み物教室を運営している。店名は「Puolukka」(こけもも)とイングランドのソールズベリー(Salisbury)にある『Fisherton mill』というアトリエ&カフェにちなんで付けたもの。本担当の折小野和広さんは、小説家としての顔も持ち、2022年に『十七回目の世界』で京都文学賞優秀賞を受賞。2026年3月に、夏を待っている女性を描いた表題作『夏を待つ』(Puolukka Mill Books)を上梓。























