長く使いたい、暮らしの名品カタログ。

〈イワカグ〉の支障木プロジェクト。長く使いたい、暮らしの名品カタログ。vol.06April 19, 2026

〈イワカグ〉の支障木プロジェクト。長く使いたい、暮らしの名品カタログ。
支障木 わっぱのバスケット[W31.5×D15×H13(持ち手含まず)㎝]¥29,150(iwakagu/中川政七商店 渋谷店 ☎03‒6712‒6418)

-iwakagu -Shishoboku Project- イワカグ 支障木プロジェクト

-History
オーダーメイド家具から環境問題まで。
代表の岩﨑翔は、1982年静岡県生まれ。静岡文化芸術大学でプロダクト&工業デザインを学び、さらに東京藝術大学大学院では木工芸を専攻。2009年に静岡で自身の工房を設立。心地よい暮らしに寄り添うものづくりを目指し、しゃもじやトレーといった小物から造作家具まで、オーダーメイドの木工品を手がける。一方で、森と街の関係が近い静岡の地に工房を構えることから、山と社会、ものづくりの関係に着目し、身近な地域材、間伐材、雑木などを活用したプロジェクトにも積極的に取り組んでいる。

-Concept
不要な支障木(ししょうぼく)を、暮らしの道具に。
公園や街路など、私たちの暮らす街中にも多くの樹木が存在する。かつては近隣の人々によって手入れされていた街の樹木も、住民の関係性が希薄になり、高齢化が進み、次第に管理も疎かに。通路に枝葉を伸ばしたまま放置されているものや、気候変動の影響で倒木してしまうものなど、日常生活に支障をきたす木々が年々増えている。こうした「支障木」に手を加え、有効活用しようと静岡県内の林業、製材、木工所、デザイナーが連携。暮らしに寄り添う日用の道具を作るプロジェクトが始まった。

-Function
素材の個性を引き出す、木工の技。
反り、うねりながら自由に育った支障木は、フシやコブを持つ個性的なものが多い。そこで、材を薄くスライスして加工性を高めつつ、素材の表情をそのままプロダクトへと落とし込んでいる。持ち手が付いたバスケットは持ち運びや移動に役立つ。蓋付きなので、雑然としがちなドレッサーや洗面台において化粧品やアクセサリーを収納したり、ベッドサイドに置いて睡眠グッズやアロマオイルをまとめておくのにも便利。制作には静岡で曲げわっぱの弁当箱を作り続けるSHIOZAWA漆工所が協力している。

photo : Ryuichi Adachi styling : Yumi Nakata text : Hisashi Ikai edit : Wakako Miyake

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