旬を取り寄せて、贈る。 手みやげ12か月。
ライターP (ぴい) さんが選ぶ2月のお取り寄せ。「オムライス」と「豆水とうふセット」February 18, 2023
本誌連載「&food」でもおなじみ、フードライターのP(ぴい)さんこと渡辺紀子さんが、四季折々の気分に寄り添う、お取り寄せできるおすすめ手みやげをセレクト。大切な誰かへのプレゼントにはもちろんのこと、自分へのご褒美にも嬉しい、季節のおいしいものがずらり。その月のおすすめを、毎月18日に紹介していきます。贈り物の年間計画は、これでばっちり。
寒い日にいただくと、 心からほんわか温まります。
選と文/ P (ぴい)
おばけの季節である。花街のハロウィーン的な催しだが、芸妓さんたちが男装したり仮装したりしてお座敷が華やぐ。節分の楽しみ方はいろいろだ。 節を分ける頃の寒い日には、おなかの中から温まる鍋が嬉しい。ご年配の方にも子どもにも、体を絞っているあの方にも喜ばれるのが豆腐のお鍋だ。『とうふ屋うかい』の鍋は、豆乳をお出汁で割った豆水(これが、ものすご〜く滑らか)で、濃厚な豆腐を温めていただくものだ。つるりんと口の中に入ったお豆腐は、まるで大豆爆弾のように香りと甘味がはじける。鍋を火にかけたら、温まるまでの間、一緒に届く吟醸とうふと生湯葉をつまみつつ、熱燗で一杯だね。
日本人なら誰もが、メニューの中に必ず一つは好きなものがあるに違いない洋食。子どもの頃はご飯の上に一口カツがのっていてデミグラスソースがかかったカツライ(と呼んでいた)が大定番だった。私はこのカツライかオムライスかで悩むのが常だった。その洋食屋さんは今はもうない。
明治期に東京で創業し、現在は三重県津市に本店を置く『東洋軒』は、懐かしい洋食の面影を残す名店だ。しかもオムライスはじめ、多彩な洋食がお取り寄せ可能。オムライスにはきのこソースもあるが、ここはやっぱり万人好みのデミ&ケチャップソースかな。贅沢蟹ドリアも魅力的。
Illustlation : Mame Ikeda text(data) : Yukiko Daigo
*2022年12月20日発売の本誌特集『真似をしたくなる、お取り寄せ』に掲載されたものです。一部の商品は2022年に発売した情報を紹介しており、2023年は内容変更の可能性もあります。