京都さんぽの定番&寄り道スポットガイド
『フレンドフーズ』だけじゃない、食通必見の下鴨エリア。京都さんぽの定番と寄り道ガイド②March 06, 2024
本誌連載「&Kyoto」でおなじみ、現地在住のライター、コーディネーターの大和まこさんが案内する、京都旅で訪れたい14の定番と28の寄り道スポット。ここでは、『フレンドフーズ』と周辺の寄り道スポットを紹介します。
定番② フレンドフーズ
創業は1977年。上賀茂の農家から届く地元野菜や、豆腐や湯葉など京都ならではのものはもちろん、全国から選りすぐった食料品が揃う。商品ひとつひとつに付けられたポップも買い付けた人の言葉で書かれていて、じっくり読まずにはいられない。惜しまれつつ閉店した錦市場『井上佃煮店』の社長を迎え入れ、惣菜を復活させて販売するなど、ユニークな試みも多い。
▷京都市左京区下鴨北園町10−6 ☎075−722−0451 10:00~21:00 無休
食通の心くすぐる、 下鴨で出合う食料品店。
下鴨神社の少し北の『フレンドフーズ』は、食いしんぼうが足しげく通うローカルスーパー。けっして広くはない店内に並ぶ商品は、きちんとしたトレーサビリティを持つものばかり。スタッフの誰もがバイヤーとして薦めたい商品を買い付けるというシステムもユニークだ。とりわけ惹かれるのは調味料の充実ぶりと、隔週土曜に京丹後『弥栄窯』のパンが並ぶこと。
ある日、たっぷり買い物をした帰り道で気づいたのが4軒南にある『丹波直送野菜の店 フジタ』。看板はパラソルでほぼ見えないけれど、野菜のみずみずしさと手頃な値段に驚いて、さらに買わずにいられなかった。店主の藤田さんはここ下鴨が地元。丹波の野菜に惹かれ、何十軒もの農家を回って集めた野菜を販売し始めて十数年になるという。街と産地が近い、京都だからこその店がうれしい。
長く暮らす人も多い住宅街の下鴨だからか、魅力ある食材店はほかにも。『ナンザン ヒトヨシストア』は、健康的に育てられた牛肉を扱う焼肉店『南山』のマーケット。理念を持って選び、店で解体する牛や豚などの精肉から、シャルキュトリー、惣菜や食材までが揃い、その豊富さは目移り必至。ワイン泥棒がこれでもかと揃う店だ。
寄り道スポット
illustration : Junichi Koka