「しまわない家」と「しまいたい家」、それぞれの整理整頓術。

ものをしまわずに整えるために⑧「妥協しない」「しまわない家」と「しまいたい家」、それぞれの整理整頓術。March 04, 2022

整えたいのに収納が無い家と、整えるためにあらゆる収納を作った家、それぞれに収納術を学ぶこのシリーズ。今回は「しまわない家」の”ものの選び方”を紹介。この家に暮らすアートディレクターの稲数麻子さんと、会社員の髙橋智也さんいわく、「ほとんどのものを出して暮らしていると、ちょっとしたところも妥協できなくなってきたように思います。家電も容器も、バスタオルだって、ひとつひとつが我が家の風景をつくる要素。こだわって選んでいます」

Tips 19 見た目で選ぶ家電と機能で選ぶ家電。

視界に入る頻度の高いもの、例えば延長コードは、”見た目がタイプ”が選ぶ基準に。いっぽう家事として必要不可欠な家電、例えば洗濯機は機能を優先。洗濯物を干すスペースがないため、ドラム式の洗濯乾燥機を選んだ。
 

吟味して選んだドラム式洗濯乾燥機。結果的に天日干し以上の満足感を得た。
吟味して選んだドラム式洗濯乾燥機。結果的に天日干し以上の満足感を得た。
何かと繋ぐためテーブルの上に引っ張ってきがちな延長コードは場になじむ木目調のものを。
何かと繋ぐためテーブルの上に引っ張ってきがちな延長コードは場になじむ木目調のものを。

Tips 20 ひと手間が呼ぶ幸福感。

出しっぱなしで使うスパイスなど調味料は、購入するたびに揃いの小瓶に入れ替える。「揃えて並べるとか棚の増設とかかごに収めるとか、時おり面倒。でも手間をかければ明日もやっぱり部屋のながめがいいのです」

マスキングテープに手書きしたラベルを貼る位置も、きっちり揃える覚悟で。
マスキングテープに手書きしたラベルを貼る位置も、きっちり揃える覚悟で。

To Display しまわない家

アートディレクターの稲数麻子さんと会社員の髙橋智也さんが暮らすのは備え付けの収納がない家。壁面を活用しながら、飾ることを楽しんでいる。
To Display
アートディレクターの稲数麻子さんと会社員の髙橋智也さんが暮らすのは備え付けの収納がない家。壁面を活用しながら、飾ることを楽しんでいる。
 
収納”ゼロ”、出しておくという整え方。

コンクリート打ちっぱなしの壁に囲まれたモダンなこの家には、キッチン台の下以外に収納がない。「棚を自作、あとは出しておき、四方の壁も“収納場所”にする」という稲数麻子(いなかずあさこ)さんと髙橋智也(たかはしともや)さんの整理整頓術を習う。

 

稲数麻子 アートディレクター
髙橋智也 会社員

〈KOTO art&creative works〉を主宰、店舗ディスプレイや空間デザインを手がける稲数さんとフードテック企業に勤務する髙橋さん、愛犬Wooの2人と1匹暮らし。二人ともDIYが得意。

41.72㎡、間仕切りのないメゾネットタイプの賃貸。1階の7.5畳を寝室、2階12畳をLDKに。
41.72㎡、間仕切りのないメゾネットタイプの賃貸。1階の7.5畳を寝室、2階12畳をLDKに。

photo : Yuya Shimahara illustration : Shinji Abe (karera) edit & text : Koba.A

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