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Hot Chocolate / February 07, 2019 チョコレートは飲み物です。

チョコレートはもともと、カカオ豆を使った飲み物。じつはその歴史は、固形のタイプよりもずっと古いもの。今回はその元々のスタイルであるホットチョコレートについて専門家に教わり、さらにこれからの寒い季節に心と体を温めてくれる、今飲むべき13杯をパティスリーやカフェ、チョコレート専門店からセレクト。

ホットチョコレートって何ですか?

Q. いつからあるの?

A. およそ2000年前に生まれ、中南米の人々に愛飲されていました。

チョコレートはかつて、カカオ豆を使った”ショコラトル”という飲み物でした。マヤ文明やアステカ文明が栄えていた中南米の人々によって、紀元前後から飲まれていました。当時は砂糖がなかったため、カカオを砕いたものを水やお湯に溶かしただけのとても苦いものでしたが、滋養強壮によいとされ重宝されました。また神聖な飲み物として、さまざまな宗教儀式でも使われていたことがわかっています。

Q. どんなふうに広まったの?

A. 欧州の王侯貴族たちに広まりました。

中南米で生まれたショコラトルはスペインへ伝わり、その後ヨーロッパ各地へと広がります。砂糖や香辛料などを使うようになり、苦い飲み物から甘くおいしいものへと進化しました。当時高価だったカカオを楽しむことができたのは、王侯貴族や聖職者などの限られた人々のみ。ルイ14世が在位していた頃のフランス宮廷では、女性たちが器にもこだわり、チョコレートポットや取っ手付きカップが作られました。

 

Q. ココアと何が違うの?

A. 含まれている油脂分の量が違います。

チョコレートを温めたミルクで溶かして作るのがホットチョコレート。それに対して、ココアは原料のカカオマスから油脂分を抜いて、パウダー状にしたものをお湯や水で溶かして作ります。ココアパウダーは油分が少ないので、水に溶けやすく、家庭でも手軽に扱えるという特徴があります。ただし、製造の過程で熱が加わることで、カカオが本来持つ風味は変化してしまいます。

Q. 固形のチョコレートよりいいところって?

A. より香りを楽しめて、リラックス効果も高い点です。

温めた牛乳に溶かすことで、温度が上がり香りがふわっと立ち上がるのが魅力です。またぽってりとした、とろみとのど越しもホットならでは。これらは気持ちをリラックスさせるのにも役立ちます。例えば、気持ちを研ぎ澄ませたいときはコーヒーを。行きすぎた緊張を解きたいときにはホットチョコレートを選ぶのがよいでしょう。気持ちに余裕がないときこそ、飲んでみてください。

 
 
illustration : Yumi Uchida text : Emi Suzuki, Yukari Akiyama, Yusuke Kusui
※『&Premium』No. 49 2018年1月号より