もの選びのプロが使っている、日用品のスタンダード。

〈アルネ・ヤコブセン〉、〈キットキャットクロック〉…etc。リビングに飾る時計。April 20, 2024

パフューマー、ライフスタイルコーディネーターの山藤陽子さん、雑貨コーディネーターのオモムロニ。さん、インテリアスタイリストの遠藤慎也さん。3人のもの選びのプロが使っている、日用品のスタンダードを、おすすめの理由とともに聞きました。

Yamafuji_〈キットキャットクロック〉クラシックホワイトレディ

〈キットキャットクロック〉クラシックホワイトレディ￥12,980 (モマデザインストア表参道 ☎0354685801) — 山藤：1932年にオレゴン州出身のアール・アルノーがデザインし大ヒット。以来、アメリカのキッチン時計の定番として長く愛されている。時を刻むたびに尻尾を振って、目をキョロキョロさせる。全長38.5㎝。「猫が好きなこともあり、昔からずっと欲しかった時計で、引っ越しを機に購入しました。ベーシックなブラックの男の子とで迷ったのですが、長いまつ毛とパールネックレスのこの子に惹かれました。存在感がありすぎるかと思いきや、案外部屋に馴染んで気に入っています」。￥12,980（モマデザインストア表参道 ☎0354685801）

Omomuroni._〈インターフォルム〉メルツウォールクロック

〈インターフォルム〉メルツウォールクロック￥9,680 (インターフォルム ☎0783928423) — **オモムロニ。**：グレーの円盤に刻まれた白い線が短針、オレンジの針が長針。直径29㎝と大きめの壁掛け時計だが、遊びのあるデザインのせいかそれほど実用的すぎず、カチコチ音が鳴らないのも気が利いている。「最近は壁掛けの時計であまり時間を確認しなくなっていますよね。だからリビングの時計も時間がはっきりわかるものというより、デザイン性があるものを選びました。一見スクールクロック風ですが、オレンジの針がいいアクセントになっていて、’80sっぽいニュアンスもポイント」。￥9,680（インターフォルム ☎0783928423）

Endo_〈アルネ・ヤコブセン〉ウォールクロックステーション 43623

〈みはたや〉ティッシュボックス — 遠藤：1943年、デンマークの電気機器メーカー、ラウリッツ・クヌーセン社のためにデザインされた名作の復刻版。視認性を意識したアラビア数字のフォントが高く評価され、デンマークの駅に採用されたことが名前の由来。「数字のフォントのデザインが好きで、3 種類サイズがあるうち、中（直径21㎝）と小（直径16㎝）を持っています。時計は独立したものになりがちだけど、これはアートとも相性がいい。小サイズは、壁にポストカードなどと並べて飾るのも楽しいです」。直径16㎝￥36,300（アイ・ネクストジーイー ☎0486437681）

目利き3 人が考える、日用品のスタンダードの定義。

山藤陽子
自分にとっての、〝気持ちよさ〞を追求する。

色や国やジャンルに惑わされずに、自分の琴線に触れるものだけを選ぶこと。私は〝テクスチャーフェチ〞なので、目で見た印象よりも実際に触った感触を大切にします。
Yoko Yamafuji　パフューマー、ライフスタイルコーディネーター。「気持ちいいこと」がテーマのブランド〈YORK.〉と、パフュームブランド〈SCENT OF YORK.〉を主宰。

オモムロニ。
作り手の遊び心や、雑貨的楽しみを感じ取る。

他の人が良いと言ったものでも必ず試して納得したものを選ぶ、自分基準。スタンダードだって進化する。アップデートされた新時代のものを見つけたときが最高に嬉しい。
Omomuroni.　雑貨コーディネーター。実用ベースのユーモアとセンスのあるもの選びが好評。著書に『DAILY GIFT BOOK 気持ちが伝わる贈りものアイデア』（文藝春秋）。

遠藤慎也
使うことで生まれる、〝かっこよさ〞を楽しむ。

どんなにかっこよくても、使えないと意味がないと思う。使うことに付随する付加価値が重要で、たとえ手間がかかって面倒でも、その時間を楽しいと思えるかどうかですね。
Shinya Endo　インテリアスタイリスト、BOOTSYORK代表。人の温度を感じさせるスタイリングが得意。商業施設のディスプレイや店の内装のコーディネートと幅広く活躍。

photo : Kazumasa Harada styling : Riko Tsuchiya (BOOTSYORK) text : Naomi Yokoyama (cat)

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