旬を取り寄せて、贈る。 手みやげ12か月。
ライターP (ぴい) さんが選ぶ6月のお取り寄せ。「熟成牛肉のカレー」と「蜂蜜」と「バタークリームケーキ」June 18, 2023
本誌連載「&food」でもおなじみ、フードライターのP(ぴい)さんこと渡辺紀子さんが、四季折々の気分に寄り添う、お取り寄せできるおすすめ手みやげをセレクト。大切な誰かへのプレゼントにはもちろんのこと、自分へのご褒美にも嬉しい、季節のおいしいものがずらり。その月のおすすめを、毎月18日に紹介していきます。贈り物の年間計画は、これでばっちり。
雨が続いてウツウツしたら おいしいもので元気になる。
選と文/ P (ぴい)
ザ・カスケーズの「悲しき雨音」とともに、梅雨がやってくる。朝から雨模様ですっきりしないお昼には、パンチの効いた『中勢以』の熟成牛肉のカレーを食べよう。中勢以が田園調布に誕生したときは感動した。静謐な空間に熟成肉がアート作品のように並び、美術館のようだった。注文すると竹皮で包んでくれるのだが、人に差し上げるにしても、いかにもよきものという感じで、さすがと思ったものだ。そのお肉を使ったカレーである。とびきりのおいしさだ。雨の日にコトコト煮込みたくなる塊肉もお取り寄せ可能。
毎朝、ヨーグルトに蜂蜜を入れていただくのだが、実は蜂蜜にも旬があって、この時季、新蜜が採れるのが青森『澤谷養蜂園』の菜の花の蜂蜜。いくつかタイプがあるのだが、我が家はこの白濁タイプが好み。爽やかで、すーっと消えていく。青森の横浜町の道の駅『菜の花プラザ』で見つけて以来、毎年、欠かさず新蜜をお願いしている。
田園調布『サヴール』のガトー・ア・ラ・クレームも旬あり。秋のマロンやメープルもあるが、6月、発売されるのを待ってお願いするのがジュアンだ。パッションフルーツの香り豊かな、淡〜いピンクのバタークリーム。ほんのり感じる酸味が次の一口を誘う。キリッと四角いフォルムも、「いいものいただいた」満足感につながる。
Illustlation : Mame Ikeda text(data) : Yukiko Daigo
*2022年12月20日発売の本誌特集『真似をしたくなる、お取り寄せ』に掲載されたものです。一部の商品は2022年に発売した情報を紹介しており、2023年は内容変更の可能性もあります。