「しまわない家」と「しまいたい家」、それぞれの整理整頓術。
徹底的に収納して整えるために①「DKでは好きなものと必要な量を見極める」「しまわない家」と「しまいたい家」、それぞれの整理整頓術。March 05, 2022
整えたいのに収納が無い家と、整えるためにあらゆる収納を作った家、それぞれに収納術を学ぶこのシリーズ。今回はブランドディレクターの山内朋子さんと山内達詞さんの暮らす「しまいたい家」の、”持ち物と収納の見直し方”を紹介。仕事柄、いいものをよく知る二人。これまでも安易にモノを増やすことはなかったが、あらためて「必要かどうか」の視点で持ち物を見直し、断捨離を敢行してから入居した。だから家の中心、DKにはスタメンしかない。
Tips 21 モノを起点に造作をオーダー。
家電はメーカーと型番まで決めてしまったくらい、徹底して「必要なもの」「使い勝手がいいもの」と、「好きなもの」を絞り込んだ。あとはそれらをしまう場所だけ。「それですべてサイズを測り、専用棚をしつらえました」
Tips 22 空き箱を上手に活用。
頂き物などをしたときのきれいな空き箱はリサイクル。「使い道がないのに取っておくことはしませんが、捨ててしまう前に一考」。棚や引き出しの空きスペースに入り、収めたいものとサイズが合うようなら、活用。
Tips 23 日用品はキャビネットに入る分。
DKはついモノで溢れさせてしまいがち。それを避けたくて収納場所を限定した。「日々使うものを、当座使う分だけしまうキャビネットをオーダーしました」。そこに入らないモノは不要という決意で、日々モノを厳選。
Tips 24 あえて余白をもつ。
すべてしまうからといって、ぎゅうぎゅうにつめ込むことも、ぴったり並べることもしない。自然とできた余白も埋めようとは思わない。「余白はモノを余らせていない証しです。いずれ別のことに活用もできますし」
Tips 25 使うとき以外は棚の中。
きっとふつうなら出しておく、あるいは出しっぱなしのほうが便利というものも、「使い終わったらしまう」を面倒くさがらない二人。愛犬2匹のための食事セットも食べるとき以外はキャビネットの中に。
Tips 26 強すぎる光はしまう。
集光効率を考え、天井の中ほどの窓から光を取り込むことが多いトップライト。この家では天井の両端をガラス面にした仕様で、光はその細窓からふんわり差す分だけ。「私たちには控えめな明るさがちょうどいいんです」
Tips 27 ストックはしない派。
「いまどきの考え方に反しているかもしれませんが……、予備のものを置いておくことはしません。なくなりそうになって初めて買いに行く。食品でも調味料でもトイレットペーパーでもシャンプーでも同様です」
To Hide しまいたい家
山内朋子(やまうちともこ)さんと山内達詞(やまうちたつし)さん夫婦の家はごく限られたもの以外、すべてしまわれている。なぜなら収納するためのスペースを確保するよう設計して建てた家だから。徹底して出さないでおく、整理整頓術を聞く。
山内朋子 ブランドディレクター
山内達詞 ブランドディレクター
ともにアパレルメーカーに勤務後、二人で国産の上質な生地を使用したストールブランド〈THROW〉をスタートさせる。2月1日にパリ発のペット用品ブランド〈SO CHIC〉をローンチ予定。
photo : Yuya Shimahara illustration : Shinji Abe (karera) edit & text : Koba.A
【他の記事はこちら】
- DKでは好きなものと必要な量を見極める。
- リビングでは"機能"と少し距離を置く。
- バスルームは常に新品みたいにしておく。
- ベッドルームにはこまめに手をかける。
- ファサード、玄関は"こう暮らしたい"を集約する。