小林エリカの文房具トラベラー
額縁小林エリカの文房具トラベラーvol.29March 15, 2022
フリーマーケット、蚤の市、スリフトショップ(慈善団体によって運営されているいわゆるリサイクルショップ的な店。←マックルモア&ライアン・ルイスのラップ・ソングがあるよね)。
ひと月ばかりかけてアメリカ横断旅行をしたことがあるのだが、新しい街に着くたびにくまなく探したのがこの三つ。ごちゃごちゃと並ぶ玉石混交の中から掘り出し物を見つけるのは最高にエキサイティングだ。ボストンの田舎街で、5ドルで買ったトランクは特にお気に入りで、5年ばかりそれを使っていたのだがついに壊れて新品を買ったら、かのトランクが100個買える値段で頭を抱えた。なんたるインフレ。
ちなみにそこで私が目を光らせるのは勿論文房具♡ とはいえ正統的な文房具ではなく、レースペーパーや、リボン、ペンたてだとか。なかでも、最大の収穫は古い額縁(文房具じゃない?!がデスクには欠かせない)。中に入っている絵や写真の面白さもあるし(裏紙なんかもまた良いのが入っていたりする)、そこへ自分の作品なんかを入れてみて楽しむというのもまた一興。
edit : Kisae Nomura
※この記事は、No.30 2016年6月号「&STATIONERY」に掲載されたものです。
作家・マンガ家 小林 エリカ
シャーロック・ホームズ翻訳家の父と練馬区ヴィクトリア町育ちの四姉妹を描いた『最後の挨拶 His Last Bow』(講談社)発売中。2021年夏、はじめての絵本『わたしは しなない おんなのこ』(岩崎書店)が発売。