土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/中村智昭 vol.2 | Article | & Premium (アンド プレミアム)

Music

January 14, 2022 土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/中村智昭 vol.2

January.14 – January.20, 2022

Saturday Morning

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Title.
I Need You
Artist.
Park Hye Jin
パク・へジンは韓国出身、メルボルンとロンドンを経て現在はLAを拠点にする才女。老舗の名門レーベル〈NINJA TUNE〉リリースによる2021年デビュー・アルバム収録曲で、イントロの超キャッチーなピアノのフレーズは、よく晴れた土曜日の朝にぴったりなイメージだ。一方で歌ともラップとも言えそうな彼女の気だるい声は、少しばかり怠惰な休日の始まりも連想させる。2010年代以降のビート感たっぷりの先鋭的なトラックに乗る「I Need You」というフレーズのリフレインは中毒性に溢れ、思わず何度も繰り返してしまう。
アルバム『Before I Die』収録。

Sunday Night

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Title.
Reflection Eternal
Artist.
haruka nakamura
日曜の夜、ひとり静寂の時間に故人に思いを馳せることがある。特に2010年に急逝したNujabesは、多くの音楽ファンにとってそうであるように、やはり特別な存在だ。かつて生前のNujabesと制作を共にした haruka nakamuraは、主人を失ったままのスタジオを没後10年の機に訪れ、「Reflection Eternal」をカヴァーした。突如止まってしまった時を少しだけ前に進めるような感覚をもたらしてくれたこの作品には、うまく言えないが、感謝の念さえ抱いている。残された者に何ができるかを僕はDJ、選曲家、または店舗経営者として考え続けてきた。長いパンデミックにある現在、もしNujabesが生きていたら、彼は何を、どうしただろうか。
EP『Reflection Eternal EP』収録。




『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ 』 好評発売中。

&Music / 土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ
音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場し、土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする人気連載をまとめた「&Music」シリーズの第2弾。 小西康陽、青葉市子、七尾旅人、長田佳子、テイ・トウワ、中嶋朋子……、 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全200曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付きです。 詳しくはこちら


MUSICAÄNOSSA / Bar Music Shibuya,Tokyo 中村智昭

1977年広島生まれ。DJ/選曲家として「ムジカノッサ」を主宰、渋谷「バー・ミュージック」店主。ユニバーサル/ビクター/インパートメント/キング/コアポート/ディスクユニオンより複数枚のコンピレイションCDをリリース、ディスクガイドの企画・監修も手掛けると共にUSENやFM各局にも選曲を提供。ジョン・コルトレーンのトリビュート・コ ンピレイション『Dear J.C.』(ユニバーサル)、ベニー・シングス『The Best Of Benny Sings』(ビクター)のライナーノーツや、「Latina」誌、HMV発行の「Quiet Corner」、リットーミュージック「Jazz Next Standerd」シリーズへの寄稿など。CALMベスト・アルバム『Mellowdies for Memories』(ラストラム)の選曲とその解説も担当している。また、渋谷「カフェ・アプレミディ」にて1999年のオープンから2009年までの10年間店長も務めた。2010年渋谷に「バー・ミュージック」をオープン。2013年にはレーベル「ムジカノッサ・グリプス」をスタート。近年はスモール・サークル・オブ・フレンズ/STUDIO75とのコラボレーションも活発化している。晩年のテリー・キャリアーのCDオンリー音源から厳選し世界初ヴァイナル化した『Tokyo Moon』や、コンピレーションCD+7”EP『Bar Music』シリーズも好評。最新作は『Bar Music × CORE PORT Promising Time for 24:00 Later』(コアポート)。

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