土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/角銅真実 vol.3 | Article | & Premium (アンド プレミアム)

Music

November 19, 2021 土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/角銅真実 vol.3

November.19 – November.25, 2021

Saturday Morning

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Title.
Castles In the Air
Artist.
The French Impressionists
私はこの間、久しぶりの二日酔いで日曜日の朝を迎えました。ということで、今日は二日酔いの朝に聴きたい曲
ザ・フレンチ・インプレッショニスツの「Castles In the Air」を選んでみました。Castles In the Air、空気の中のお城、絵に描いた餅。絵空事とか、目覚めながら夢みているようなぼんやりした状態、という意味だそうです。砂の毛布みたいな録音の質感もとても好きです。さぁ、これをお読みの二日酔いのみなさん、もう一度布団に潜りましょう!
アルバム『A Selection Of Songs』収録。

Sunday Night

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Title.
Sundown
Artist.
Sam Amidon
すっかり日が短くなりましたね。この頃は部屋で読書に熱中していたりすると、あっという間に日が暮れていて、ふと顔を上げるとあたりは真っ暗……どこか時間から取り残されてしまったような、ぎょっとした気持ちになったりします。私は明るい時間が好きなので、22時くらいまで日が暮れなければいいのにな~といつも思うのですが
一度だけ、白夜のスウェーデンに行ったことがあります。時計の針がいくら回っても空は淡いピンク色のまま、いつまでも終わらないお祭りを部屋の中から楽しんでいるようで毎晩ふわふわとしていました。(でも眠りもとても深かったです!)

先週末は「FESTIVAL de FRUE」という音楽フェスに出演してきました。かねてより大ファンだったサム・アミドンと一緒に演奏するという素敵なことがあったのですが、声とバンジョー、ギター、フィドルだけで演奏される彼の音楽はどこまでも懐が広く、素晴らしい時間でした。今回紹介する夜の一曲は、その時一緒に演奏した「Sundown」という曲。
歌詞はとてもシンプル。日が暮れたら会いにいくよ、日が暮れたら会おうね
 言えども言えども、曲の中に夜はやってきません。あなたを待って、遠くからずっと手を振り続けるあわいの時間。それは不思議と悲しくはなく、静かなお祭りのように聴こえます。
アルバム『Sam Amidon』収録。




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音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場し、土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする人気連載をまとめた「&Music」シリーズの第2弾。 小西康陽、青葉市子、七尾旅人、長田佳子、テイ・トウワ、中嶋朋子……、 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全200曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付きです。 詳しくはこちら


音楽家、打楽器奏者 角銅真実

長崎県生まれ。マリンバをはじめとする様々な打楽器、自身の声、言葉、身の回りのものを用いて、自由な表現活動を展開している。自身のソロ以外にバンドceroをはじめ様々なアーティストのライブサポート、レコーディングに携わるほか、映画、舞台、ダンスやインスタレーション作品への楽曲提供、音楽制作を行っている。2020年1月、初めて「うた」にフォーカスしたアルバム『oar』(ユニバーサルミュージック)を発表。 Profile photo : Tatsuya Hirota
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