MUSIC 心地よい音楽を。
今月の選曲家 クニモンド瀧口June 23, 2017
June.23 – June.29, 2017
Saturday Morning

ライザ・ミネリが主演した映画『くちづけ』の挿入歌として、サンドパイパーズによって歌われ、当時ヒットチャートを賑やかしていた曲。たくさんのカバーもリリースされて、その中でも異色なのがチェット・ベイカーによるものです。ジャズトランペット、ボーカルのイメージがある彼ですが、アルペジオのギターに乗せて歌い、イージー・リスニング感溢れる曲になっていて妙にハマっています。どことなく影がありそうで、何とも爽やかに歌うスタイルは、タイトル通り土曜の朝のテーマソングとしてちょうど良い感じです。
アルバム『Blood, Chet And Tears』収録。
アルバム『Blood, Chet And Tears』収録。
Sunday Night

ECM盤などで知られるジャズ・ピアニスト、スティーヴ・キューン。気怠くメランコリックな歌は、彼自身によるもの。哲学的な歌詞もグっときます。ECMレーベルにハマっていた時期があって、そこから知ったのがこのアルバムでした。ノルウェイのシンガー、カーリン・クローグと共演しているバージョンも素晴らしいのですが、僕はこのアンニュイな声と雰囲気が好きで、こちらを良く聴いてしまいます。シンプルな演奏にそっと寄り添うストリングスは、ゲイリー・マクファーランドによるアレンジ。日曜の夜、ちょうど良い曲です。
アルバム『Steve Kuhn』収録。
アルバム『Steve Kuhn』収録。
流線形 クニモンド 瀧口

個人プロジェクト流線形で3枚のアルバムをリリース。音楽プロデュース、楽曲提供、選曲などで活動。代表作品一十三十一『CityDive』。2017/7/5発売ナツ・サマー『Hello,future day』プロデュース。