& Premium (アンド プレミアム)

Music土曜の朝と日曜の夜の音楽。

ドラマー 伊藤大地


September 29, 2017 今月の選曲家 伊藤大地

September.29 – October.05, 2017

Saturday Morning

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Title.
Otis and Marlena
Artist.
Joni Mitchell
2002年発売ジョニ・ミッチェルのセルフカバーアルバムより「Otis and Marlena」。ラスト作品にしてアルバムタイトルが『Travelogue』ってのが素敵。しかも普通のリアレンジではなく、豪華なオーケストラに加えてハービー・ハンコックや、ウェイン・ショーター、(マイフェイバリットドラマーの)ブライアン・ブレイド等のジャズミュージシャンが参加していて、演奏、録音全てが最高に味わい深く響くアルバム。22曲通して、夜明けの薄暗い青がひたすら続くようなイメージ。ジョニさんはこの作品を最後に引退を宣言してしまうのですが、数年後復活。その復活作が『Shine』っていうタイトルなのも素敵。
アルバム『Travelogue』収録。

Sunday Night

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Title.
Rain, Rain
Artist.
Bill Frisell
夕方から夜に移り変わって行く風景を思い浮かべながら聴いてるけど、今回10曲を紹介させてもらってきて、最後の夜の曲としてもぴったりかなと思って選びました。何度再生したかわからないくらい大好きな『Good Dog Happy Man』というアルバムタイトルは、高校時代からの仲間と結成したバンドの名前にもなってしまったくらいで、(一文字違うけど)当時この作品をきっかけに、自分の演奏への価値観がハッキリしていった様な気がします。「狂」から「暖」までギターだけで表現できてしまうビル・フリゼールの幅の広い演奏力と、毎年の様にアルバムを発表する気力&創作意欲は自分も目指すところだなぁと、とても憧れています。
アルバム『Good Dog Happy Man』収録。

『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽』 好評発売中。

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ミュージシャンやクリエイター、写真家など、音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場。 土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする連載が、初めて一冊にまとまりました。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全204曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。 詳しくはこちら

September 22, 2017 今月の選曲家 伊藤大地

September.22 – September.28, 2017

Saturday Morning

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Title.
Book of Days
Artist.
Enya
初めてイギリスを旅した時、最初の目的地はリバプールだったのだけど、朝早くにロンドンから向かう列車の中で聴いたこの曲と窓の景色の相性は抜群だった。なるほど隣国アイルランド出身のエンヤさんは、こういう緑の美しい田園風景を眺めながら曲を作っているんだろうなあ……と、とても納得したのを覚えている。しかし当時ポンドが250円(!)。そんな時にロンドンのCD屋でなぜエンヤを買ったのか全く記憶に無いのだが、当時の自分にはビビッと来たのかな。おかげで列車に揺られながら素敵な体験ができた。
アルバム『Book of Days』収録。

Sunday Night

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Title.
Long Life
Artist.
Lyle Mays
パット・メセニー・グループのメンバーで有名なピアニスト、ライル・メイズによるインプロビゼーション・ソロ作。インプロというのは何も決めずにその場で感じたように演奏する事を言うのだけど、この作品は多重録音も多用されていて、即興演奏でありながらも一曲一曲がとても濃く美しい仕上がりになっていると思う。自分にも即興演奏をする機会が多々あるけど、ドラムという打楽器しか演奏できないので、この作品の様な美しい旋律を感じたままに演奏できるというのはとても羨ましい。夜に吸い込まれる様な浮遊感が素敵な最後の曲が一番オススメです。
アルバム『Solo Improvisations for Expanded Piano』収録。

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September 15, 2017 今月の選曲家 伊藤大地

September.15 – September.21, 2017

Saturday Morning

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Title.
Ron Riddim
Artist.
LITTLE TEMPO
1999年に発売されたLITTLE TEMPOの3rdアルバム。このアルバムが発売された頃はまだ今のような高級イヤホンのラインナップは少なかったのだけど、当時最高級の3万円のイヤホンで聴いた『Ron Riddim』の音が忘れられない。澄んだハイハットとシェイカーとスティールパンと、耳の奥が震えるベースの低音。透き通って明瞭なのに耳が痛くなくて、とても素敵なミックスだと思う。若い頃感動した耳の体験は大人になっても生き続けていて、今も同じ感覚で聴くことができる。(Mixは内田直之氏)
アルバム『Ron Riddim』収録。

Sunday Night

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Title.
One Day I Will Do
Artist.
Priscilla Ahn
何故かわからないのだけど、30歳を過ぎた頃から「没頭して聴く」という機会がめっきり減った。歳のせいかななんて思っていたのだけど、出会いがなかっただけなのかもしれない。Priscilla Ahnの『When You Grow Up』は本当に久しぶりに長く飽きずに聴いたアルバム。2011年4月という発売日も手伝って、その時の自分の気持ちにスッと入ってきてくれて仕事帰りの車でよく聴いた。2曲目の歌声は前回同様、夜の癒しの音楽。(CDのジャケットが輸入盤と国内盤ではだいぶ雰囲気違いますが、曲の雰囲気には輸入盤の方がしっくりきますのでオススメです)
アルバム『When You Grow Up』収録。

『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽』 好評発売中。

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September 08, 2017 今月の選曲家 伊藤大地

September.08 – September.14, 2017

Saturday Morning

Title.
You’re My Baby
Artist.
佐藤博
自分が細野晴臣さんのバンドに入れてもらった頃、ゲストで弾きにいらしていたのが佐藤博さんだった。真横から聴こえるのはなんと魅力的なピアノのタッチだったか、スタジオで心底感動したのを覚えている。その後一度だけセッションに誘っていただくという光栄な出来事があったのだけど自分の予定で実現しなかった。。2012年に佐藤さんが他界してしまったことをきっかけに佐藤さんの作品を聴くようになったのだけど、素敵なアルバムがたくさん出ていた。ピアノだけではなく曲、歌、ドラムの打ち込み、録音の音質まで全てが素敵だった。そんな中のタイトル、『awakening』の中から頭の2曲が朝にぴったり。そりゃそうだ。一時期、この曲を目覚ましにしてたくらい。
アルバム『awakening』収録。

Sunday Night

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Title.
Little Person
Artist.
Jon Brion
映画『脳内ニューヨーク』劇中用に書き下ろされて、サントラアルバムの17曲目にひっそり隠れている名曲。作曲、ピアノはJon Brion、Deanna Storeyというジャズボーカリストが歌う。(この人はあまり有名ではないと思うが歌声が素晴らしい) 好きすぎて、機会があれば必ず紹介しているかもしれないくらいの曲だけど、今回もぜひ。特に夜というシチュエーションでなくてもオススメしたいし、お昼に街を歩きながら聴いてもグッとくると思う。でも曲の持つ雰囲気、どちらかと言えば夜かな。と。テンポが変われば日本の童謡にも聴こえてきそうな、馴染みの良いメロディにいつも癒されてます。
アルバム『Synecdoche New York』収録。

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September 01, 2017 今月の選曲家 伊藤大地

September.02 – September.08, 2017

Saturday Morning

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Title.
Last Goodbye
Artist.
Jeff Buckley
希望に満ちた朝を連想させるイントロ。映画『バニラ・スカイ』のワンシーンの影響が強いこの曲のイメージは、16年経った今でも新鮮に耳に飛び込んできます。決して前向きな事を書いた曲ではないのだけど、音が生み出している雰囲気はとても希望に満ち溢れているように感じる不思議。きっと、音と映像が一体化して自分の中に蓄積されているんだろうなあ。と。自分は曜日感覚ほぼ無く日々を過ごしていますが、土曜日の朝への期待感っていうのかな、もちろん身体の中に覚えていて、待ち遠しさが解放された時の感覚とこの曲のイントロの相性は格別だと思います。
アルバム『Grace』収録。

Sunday Night

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Title.
Bard
Artist.
Brad Mehldau
20歳の頃、吉祥寺のジャズのお店(CD屋さん)でアルバイトをしていたのだけど、その時に手に入れた作品。ジャケットの美しさと、ドラムが入ってないソロピアノ作品ということに惹かれて購入したのを覚えてる。(ドラマーはドラムがあるとドラムを聴いてしまうのだ。)ブラッド・メルドーのピアノのタッチは本当に独特で濁っていて美しくて頭に丸く響く。その丸さに哀を感じて、例えば翌朝を迎えるのが憂鬱な夜でも無理せずに耳が受け入れてくれそうな作品というか。自分はそういう聴き方が好き。
アルバム『Elegiac Cycle』収録。

『&Premium』特別編集
『&Music/土曜の朝と日曜の夜の音楽』 好評発売中。

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ミュージシャンやクリエイター、写真家など、音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場。 土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする連載が、初めて一冊にまとまりました。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全204曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。 詳しくはこちら

ドラマー 伊藤大地

1980年生まれ。2000年、SAKEROCKを結成(2015年に解散)。その後、2002年、Killing Floorに加入。2004年、グッドラックヘイワを野村卓史(Key.)と結成。同年、Cherry’s、Good Dog Happy Men(09年4月に脱退)を結成。現在は、細野晴臣、真心ブラザーズ、星野源、レキシ 他のライブサポートやシンガーソングライターのハシケンとのトリオバンド、奥田民生、岸田繁(くるり)とのバンド・サンフジンズとしても活躍中。ドラムの他に口笛も得意とする。2017年秋~冬は、細野晴臣、真心ブラザーズ、ハシケントリオ、グッドラックヘイワのツアーで各地をまわる。

TONE:http://www.tone.jp/
Twitter: https://twitter.com/trimtrab88