旬を取り寄せて、贈る。 手みやげ12か月。
ライターP (ぴい) さんが選ぶ11月のお取り寄せ。「りんごのタルト」と「鶏の水炊き」と「みかん・媛まどんな」November 18, 2023
本誌連載「&food」でもおなじみ、フードライターのP(ぴい)さんこと渡辺紀子さんが、四季折々の気分に寄り添う、お取り寄せできるおすすめ手みやげをセレクト。大切な誰かへのプレゼントにはもちろんのこと、自分へのご褒美にも嬉しい、季節のおいしいものがずらり。その月のおすすめを、毎月18日に紹介していきます。贈り物の年間計画は、これでばっちり。
鍋で体の芯から温まり、 充実のお食後で心も温める。
選と文/ P (ぴい)
ぐっと冷え込んだ夜は鍋を囲みたくなりますよね。福岡・大濠公園そばの『博多水炊き専門 橙』は通し営業なので、そんなことはあるかどうかは知らんけど、飛行機に乗る前に急に水炊きが食べたくなっても、ここ知ってると安心。スープは白濁してなくて黄金色。これが旨いのです。よく運動してるなと思える鶏さんの肉は、歯ごたえ十分。そして、つくねはコリッふわっの食感。橙のぽん酢でいただきます。橙を使った本物のぽん酢がまたおいしい。
京都・錦市場のそばにある『ナンポルトクワ』は笑顔の素敵なご主人と美人の奥様が営むパティスリーだ。焼き菓子も生菓子も何を食べてもおいしいが、この時季、一度は味わいたいのがりんごのタルト。かつて『オ・グルニエ・ドール』を率いた父・西原金蔵シェフの味を受け継ぐ。酸味と甘味のバランスのよさよ、素材のよさよ。心に残る。おいしい紅茶と味わいたい。
愛媛出身ゆえ、冬に限らず、柑橘類は半端なくいただく。なかでも、実家近くの『のま果樹園』の媛まどんな(紅まどんな)はリピート率高し。南香と天草を掛け合わせて誕生したものというが、果肉はまるでゼリー。際限なく食べちゃいそう。シャインマスカットともども、人に差し上げるとものすごく喜ばれる、わが家の鉄板贈答品である。
『のま果樹園』のみかん・媛まどんな
愛媛のみかんを全国に出荷する『乃万青果』の産直ブランド。その時々のおいしいみかんを中心に、旬のフルーツや加工品を全国へ届けている。この時季に期間限定で予約受付を開始する「媛まどんな」は皮が薄く果肉も果汁も溢れんばかりに詰まっており、ゼリーのような食感が特徴。愛媛県オリジナルの品種で、この名前は同ブランドの登録商標となっている。媛まどんな Aセット(5~8個前後) ¥4,400。▷注文はオンラインショップから。https://www.kajuen.co.jp/mikanshop/
Illustlation : Mame Ikeda text(data) : Yukiko Daigo
*2022年12月20日発売の本誌特集『真似をしたくなる、お取り寄せ』に掲載されたものです。一部の商品は2022年に発売した情報を紹介しており、2023年は内容変更の可能性もあります。