MUSIC 心地よい音楽を。
土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/mei ehara vol.3October 16, 2020
October.16 – October.22, 2020
Saturday Morning

優雅なだけが休日ではない。さんざん何度寝をしてグダグダ起きあがり、台所の換気扇を回しタバコに火をつける。数年前の私だ。閑静な住宅街の中にあるアパートの薄い扉からもれ聴こえるほどヴォリュームをあげると、身体を突き抜けていく感覚が気持ち良いのだ。
アルバム『Electric Ladyland』収録。
アルバム『Electric Ladyland』収録。
Sunday Night

久しぶりに友達に会い、終電で帰る。冬が近づきひんやりと涼しくて心地の良い風が吹く帰り道こそ、音楽を聴くのにぴったりだ。人けのない道をリズミカルに歩きながら、もう少しだけ楽しかった時間の余韻に浸っているとコンビニに吸い込まれて、気がつくとアイスを食べている。
アルバム『Can You Feel It』収録。
アルバム『Can You Feel It』収録。
シンガーソングライター mei ehara

1991年愛知県出身のシンガーソングライター。学生時代に宅録を開始する。2017年にキセルの辻村豪文プロデュースによる1stアルバム『Sway』を発表し〈カクバリズム〉からデビュー。翌2018年に「FUJI ROCK FESTIVAL」に出演を果たした。2020年4月に7inchアナログ「昼間から夜」、5月にセルフプロデュースした2ndアルバム『Ampersands』をCDと12inchアナログでリリース。また音楽活動の傍ら文藝誌『園』の主宰を務めており、王舟、藤森純(The Buffettment Group / 東京スプラウト法律事務所)と立ち上げたインタビュープロジェクト「DONCAMATIQ」や、他アーティストの写真撮影やデザイン制作などにも携わる。