BOOK 本と言葉。
『木に持ち上げられた家』 作 テッド・クーザー 絵 ジョン・クラッセン 訳 柴田元幸(スイッチ・パブリッシング) Book 45 / November 25, 2016
This Month Theme贈り物にしたい絵本。
土地を切り開き、建てられた一軒の家。父と子どもたちが暮らしたその家も、周囲の環境も、時の移り変わりとともに少しずつ変わってゆく。無心に神経質なまでに家の草刈りをする父親と子どもたちの間、田舎と都市の間、持ち主がいなくなった後の家と、その家を持ち上げ続けてゆく木々の間、この物語に登場するそんな様々な「間」の中にも、大切な物語が詰まっている。自らの経験や人生を通して、その「間」に問いや思いを巡らすと、さらに深みを増して読むことができる大人のための絵本。
SHUNKODO 春光堂書店
1918年の創業以来、「山梨県の春日町に知識の光を発信していく」という想いを店名に掲げる。読書会、読書ワークショップなど「人と人」「人と本」をつなぐ出合いを創造することをコンセプトに読書活動をしている。