MUSIC 心地よい音楽を。

土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/坂東祐大 vol.2December 10, 2021

December.10 – December.16, 2021

Saturday Morning

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Title.
Doppelbelichtung
Artist.
Carola Bauckholt
クラシック音楽には鳥をモチーフにした作品の系譜があります。例えばフランツ・リスト作曲の「小鳥に説教するアッシジの聖フランチェスコ」やオリヴィエ・メシアンの多数の作品群など。
そして今回紹介したいのは現代のドイツ人作曲家のカローラ・バウクホルト作曲の「Doppelbelichtung」という作品。「Doppelbelichtung」とはドイツ語で、二つの写真を合成する技法のことを指すのですが、今作ではヴァイオリンの演奏と実際の鳥の音が見事に合成し、独自の音楽世界を形作っています。
カローラ・バウクホルトについては、ドイツでも長く活動されている作曲家の稲森安太己さんがnoteで紹介されているので、興味を持った方はぜひチェックしてみてください。
https://note.com/yasutaki_inamori/n/ne1e7006e7936

アルバム『Flock』収録。

Sunday Night

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Title.
String Quartet In D Minor. Op. 56 “voces Intimae”:2. Vivace
Artist.
Jean Sibelius、Emerson Strings Quartet
シベリウス弦楽四重奏曲 「親愛なる声」。フィンランドを代表する大作曲家、シベリウスはいくつかの習作と「Andante Festivo」という作品を除いて、この作品以外は弦楽四重奏曲を残しませんでした。40代という円熟の時期に作曲されたこの作品は、作曲者本人もその出来栄えに納得がいっていたようです。
五楽章がアタッカ(休憩なしで)で演奏されるのですが、その世界観に気がつくと我を忘れて浸ってしまいます。
アルバム『Intimate Voices』収録。



&Music / 土曜の朝と日曜の夜の音楽 Ⅱ

音楽好きの“選曲家”たちが月替わりで登場し、土曜の朝と日曜の夜に聴きたい曲を毎週それぞれ1曲ずつセレクトする人気連載をまとめた「&Music」シリーズの第2弾。 23人の選曲家が選んだ、週末を心地よく過ごすための音楽、全200曲。 本書のためだけにまとめた、収録作品のディスクガイド付き。

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作曲家、音楽家 坂東祐大

作曲家、音楽家。東京藝術大学、同大学院修士課程作曲科を修了。作品はオーケストラ、室内楽からシアター・パフォーマンスなど多岐に渡る。映像参加作品にドラマ『大豆田とわ子と三人の元夫』、映画『竜とそばかすの姫』(細田守監督)など。自身初となるアルバム『TRANCE/花火』が〈DENON〉レーベルより2022年1月リリース予定。 Profile photo :Shinryo Saeki

yutabandoh.com

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