手みやげのネタ帖

『亀屋良長』の暦 (花見月) 【手みやげのネタ帖】February 14, 2024

本誌連載「&food」担当、ライターP(ぴい)さんが毎月こっそり教えてくれる、おいしい手みやげメモ。

手渡すひと言「桜満開。春爛漫ですね」

『亀屋良長』の暦 (花見月)

1803年創業の京都の老舗和菓子店『亀屋良長』。創業当初より、黒糖で炊いたしっとり滑らかなあんを寒天でくるんだ「烏羽玉」が知られる名店である。店頭に並ぶ、色とりどりのお菓子に目が泳ぐが、私のおすすめは四季を和菓子に映す「暦シリーズ」だ。春先の「寒紅梅」に始まり、春は「花見月」、夏はやさしい緑の「薫風」、あじさいのイメージにも似た「七変化」、「七夕」、秋は「菊づくし」、紅葉が散る「竜田川」、冬は雪が舞う「雪こんこ」など、美しくてやさしい甘みの和三盆の押し菓子が、季節の風を届けてくれる。「花見月」は、ピンクと白と淡い緑の“ゆかり”(餅米のポンを軸にした金平糖のようなもの)の間に、口どけのよい和三盆の桜の花びらが散る、心華やぐ景色になっている。“ゆかり”はしっかりした食感。食感の違いも楽しい。もらったほうも春の訪れに胸躍るに違いない。

暦(花見月)¥1,080。
 

亀屋良長 本店

京都府京都市下京区四条通油小路西入柏屋町17-19 ☎ 075-221-2005 9:30〜18:00 1月1日〜3日休
https://kameya-yoshinaga.com/
※暦(花見月)は3月1日から60日間販売。オンラインでも取り寄せ可。

『ステファノ アンナ』

写真・文/P(ぴい)


ライター 渡辺 紀子

皆からの呼び名は、P(ぴい)。「食べるものなら、おいしくてもおいしくなくても愛おしい」を口上に、『&Premium』創刊時から食の連載「&food」を担当。

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