手みやげのネタ帖

March 16, 2022 『塩瀬総本家』の 都鳥手みやげのネタ帖

本誌連載「&food」担当、ライターP(ぴぃ)さんが毎月こっそり教えてくれる、おいしい手みやげメモ。

手渡すひと言「疲れたときに一口どうぞ」

都鳥1296円。
都鳥1296円。

ぽいっと口に放り込むには、お品がよろしすぎる。上等のお茶と一緒に、お行儀よく味わいたい和三盆糖。古今和歌集に収められた在原業平の歌、「名にし負はば いざ言問はむ都鳥 わが思ふ人はありやなしやと」から題をとったものだ。隅田川の流れと、そこに戯れる水鳥をあしらったという。この都鳥のかわいいことね。食べちゃうのがかわいそうな気がしてきて、つい、水の流れから攻めてしまう。口の中ですーっと溶けて甘味がふわっと広がって、すっと消える。そのはかなさが魅力だ。

 
『塩瀬総本家本店』

東京都中央区明石町7-14
☎03-6264-2550
ECあり

『塩瀬総本家本店』
 

写真・文/P(ぴい)
※この記事は、No. 100 2022年4月号「&Food」に掲載されたものです。


ライター 渡辺 紀子

皆からの呼び名は、P(ぴぃ)。「食べるものなら、おいしくてもおいしくなくても愛おしい」を口上に、『&Premium』創刊時から食の連載「&food」を担当。
Latest Issue心を揺さぶる、アートの力。2022.06.20 — 880円