台北の朝ごはん
滋味深くやさしい味わいの、排骨湯 (パイグータン) とキャベツご飯。【&Taipei 台北の朝ごはん 】April 11, 2022
『灶頂 高麗菜飯・原汁排骨湯(ザオディン ガオリーツァイファン・ユエンズーパイグータン)』の
「排骨湯とキャベツご飯」。
美食夜市として知られる延三夜市の入り口に、「原汁排骨湯」の提灯を下げた、趣のある小さな食堂がある。「原汁(ユエンズー)」とは、中国語で「混じりっ気なし」といった意味で、化学調味料などを使わず、素材そのものの味で勝負しているというアピールに使われる。メニューは大きな排骨としみしみの大根が入ったスープと、軟らかめに炊かれたキャベツご飯、それにいくつかの小菜のみ。どれも塩分控えめで油っこさもなく、滋味深くてやさしい味わい。店内を切り盛りするおじいさん、おばあさんたちは、まるで小学校のクラスメイトたちがそのまま大きくなったかのように和気あいあい。そう思わせるのは、もしかしたら店内で小学校の椅子や机が使われているからかもしれない。
灶頂 高麗菜飯・原汁排骨湯 ザオディン ガオリーツァイファン・ユエンズーパイグータン
台北市大同區延平北路三段17巷2號 ☎なし 10:00~20:00(土日9:30頃~)不定休 MRT大橋頭駅から徒歩すぐ。
※この記事は、No. 100 2022年5月号「&Taipei」に掲載されたものです。
台北在住ライター 近藤 弥生子
台北在住の編集・ライター。カルチャー界隈からオードリー・タンまで、生活者目線で取材し続ける。著書に『オードリー・タンの思考 IQよりも大切なこと』(ブックマン社)、『オードリー・タン母の手記「成長戦争」自分、そして世界との和解』(KADOKAWA)がある。