MUSIC 心地よい音楽を。
シンガーソングライター、ギタリスト Mei Semonesさんが選ぶ土曜の朝と日曜の夜の音楽。vol.4May 23, 2025
May.23 – May.29, 2025
Saturday Morning

今週はギンガの「Cheio De Dedos」を練習していたので、土曜日の朝の選曲はこれにしました。ずっと前から弾けるようになりたいと思っていた曲で、今週やっと練習する時間が出来て、とても嬉しかったです。この曲は二人のギタリストが演奏しているのですが、バランスが本当に良くて、聴いていると、二人の演奏が繋がり合ってひとつになっていくように感じます。特に気に入っているところは、コードとハーモニーです。いろいろな面白いコードとコード進行が入っていて、自分の作曲の勉強にもなります。それから、さまざまなスピーディーなギターラインが入っていて、聴くのも弾くのもとても楽しいです。エネルギーが溢れている曲なので、予定が入っている週末のはじめにぴったりな曲だと思いました。
アルバム『Cheio De Dedos』収録。
アルバム『Cheio De Dedos』収録。
Sunday Night

セロニアス・モンクのソロアルバムの「Ruby, My Dear」は、ずっと前から大好きなレコーディングバージョンです。この曲を聴くと、なぜか安心感があります。モンクの演奏は、メロディーがとても覚えやすく、洗練されているのと同時に、飾らない、親しみやすさを感じます。私はその飾らない真っ直ぐな表現に、安らぐのだと思います。モンクの演奏はとてもユニーク。曲のはじまりの何秒かを聴くだけで、すぐ彼が演奏しているのが分かるようなミュージシャンです。私はミュージシャンとして、明らかに独自なサウンドを持つのが一番大事だと思っているので、そういう意味でもモンクがとても好きです。この曲を聴くと気持ちが和むので、忙しい1週間が始まる前に落ち着くために、日曜日の夜に聴くのがちょうど良いと思いました。
アルバム『Solo Monk』収録。
アルバム『Solo Monk』収録。
シンガーソングライター、ギタリスト Mei Semones

アメリカ・ブルックリン在住のソングライターでギタリスト。インディー・ロック、ボサノヴァ、ジャズ、チェンバー・ポップを融合させた卓越したギターのテクニックが際立つ斬新でパワフルな表現で、⼀躍注⽬されるアーティストに。2024 年にリリースされたEP『カブトムシ』は、豊かなサウンドやハーモニーを織り交ぜ、愛について様々なステージから想いを巡らせ、⾼く評価された。全⽶を精力的にツアーし、熱⼼なファンを獲得し、待望のデビュー・アルバム『アニマル』をリリース。タイトルの『アニマル(Animaru)』は英語の”Animal”の⽇本語読みで、⾃分の直感への深い信頼を表現。さらに、⾃分の弱さもさらけ出し、斬新で⾃⼰肯定感に満ちた、類を⾒ない曲を集めた作品となっている。メイ・シモネスのデビュー・アルバム『アニマル』は、2025 年5⽉2⽇〈Bayonet Records〉よりリリースされる。