BOOK 本と言葉。
『私は夢中で夢をみた – 奈良の雑貨とカフェの店「くるみの木」の終わらない旅』石村由起子(文藝春秋)Book 19 / April 08, 2016
This Month Theme誠実な店づくりのヒントをもらえる本。
奈良にある雑貨とカフェの店〈くるみの木〉は、30年以上続く、生活に根差した店の草分けのような存在。オーナーの石村さんがどうして店をやろうと思い、実際にどのようにして立ち上げ、事業がどのように広がっていったのかが、時間を追って丁寧に綴られている。店というのはまず「立ち上げよう」と思った人の思いがある。全てはそこからしか始まらない。どんな形で実を結んでいくかは、その人のそれからの積み重ね次第だ。本書は自分の気持ちをいまいちど確かめ、前進させるために背中を押してくれる力をくれる。明日もがんばろう。
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古民家を改装し、1階が本屋とカフェ、2階ではギャラリーを運営する新しい形態の新刊書店。ハンドドリップで淹れられたコーヒーを飲みながらゆったりと読書を楽しむことができる。
東京都杉並区桃井1-5-2