MUSIC 心地よい音楽を。
土曜の朝と日曜の夜の音楽。 今月の選曲家/青葉市子 vol.4November 23, 2018
November.23 – November.29, 2018
Saturday Morning

ブルーノ・ブリゲッティさん作詞、ブルーノ・マルティーノさん作曲の1曲。ジョアン・ジルベルトさんが唄うことで、石ころが転がったことや、虫が飛んだこと、花が揺れたことのように、小さな世界と繋がるように思えます。声と息づかいの魔法。
アルバム『Amoroso/Brasil』 収録。
アルバム『Amoroso/Brasil』 収録。
Sunday Night

ブルーノ・マルティーノさんが亡くなったあとに発売された作品。ブルーノ・ブリゲッティさんが書いた夏の詩から、メロディが生まれて、曲名やアレンジや、歌う人が時代とともに変わってゆき、いま、わたしの元へも届く。曲は歩いて行くもの。きっと、どんな曲も知らない場所でのびのびと踊っている。昔の人がいつしか口ずさんだ歌も、もしかしたらまるで新しい閃きのように、いまどこかで、誰かの元で生まれているのかもしれない。
アルバム『I Grandi Successi Originali』収録。
アルバム『I Grandi Successi Originali』収録。
音楽家 青葉 市子

2010年にソロデビュー。細野晴臣、坂本龍一、小山田圭吾、U-zhaanとのスタジオ・セッションをCD化した『ラヂヲ』(2013年)や、マヒトゥ・ザ・ピーポーとのユニット"NUUAMM"による『NUUAMM』(2014年)、ビートメーカーSweet Williamとのコラボシングル『からかひ』(2018年)などをリリース。2020年には『&Premium.jp』にて写真家・小林光大の写真とともに、エッセイ「Choe」を連載。2021年から海外公演を開始し、数々の国際音楽フェスティバルにも出演。2025年1月にはデビュー15周年を迎え、約4年ぶりとなる新作『Luminescent Creatures』を2月にリリース。同月下旬から開催された〈Luminescent Creatures World Tour〉は、アジア、ヨーロッパ、北米、南米、オセアニアの五大陸で50公演以上にわたるキャリア最大規模のツアーとなった。2023年には、文芸誌『群像』でエッセイの連載をスタート。そこでのエッセイをまとめた初の書籍『星沙たち、』(講談社)を、2025年5月に刊行した。