手みやげのネタ帖
『豊島屋』の小鳩豆楽【手みやげのネタ帖】April 10, 2024
本誌連載「&food」担当、ライターP(ぴい)さんが毎月こっそり教えてくれる、おいしい手みやげメモ。
手渡すひと言「食べるたびに“ごめんなさい”と言うかもよ」
小川糸さんの小説『ツバキ文具店』の主人公のニックネームは“ポッポちゃん”だ。鳩子という名前からつけられたものだが、私の友人にもポッポちゃんがいた。いかにも、ポッポッと鳴きそうな口の形でおしゃべりするから、その名がついた。鳩サブレーを見るたびに、ポッポちゃんのことを思い出す。
さて、『豊島屋』の名物は鳩サブレーだけではない。こんなかわいいお菓子も人気作っているのだ。あ、もちろん、鳩サブレーもかわいいんですよ。この「小鳩豆楽」は小さな小さな鳩の形をしたお干菓子だ。和三盆、赤えんどう豆粉、きなこの合わさったやさしい味わいだ。ぷっくら、コロンとした小鳩は、ぽいと口に入れるには、あまりにかわいらしくて食べるのを一瞬躊躇しそうになるのが難点(笑)。「マメに楽しくおすごしいただきたい」という願いが込められているのだとか。ひと缶に紙包みが4つ。1袋の5羽ずつ入っている。おいしいお茶をいれて、ポッポと一緒にホッとひと息しよう。
小鳩豆楽(赤缶)
4包¥864
豊島屋 本店
神奈川県鎌倉市小町2-11-19 ☎0467-25-0810 9:00〜19:00 不定期で水休(祝日の場合は営業)
オンラインショップ https://www.hato.co.jp/products/list/online/
写真・文/P(ぴい)
ライター 渡辺 紀子
皆からの呼び名は、P(ぴい)。「食べるものなら、おいしくてもおいしくなくても愛おしい」を口上に、『&Premium』創刊時から食の連載「&food」を担当。