台湾スイーツ食べ比べ

August 15, 2022 「スイカかき氷」&Taipei 台湾スイーツ食べ比べ

甘さが凝縮したような台湾産スイカ。

「スイカかき氷」
 台湾では様々な種類のスイカが味わえる。もちろん、日本のスイカに似たものもあるが、圧倒的に多いのは冬瓜のような楕円形をしたもの。長さは50㎝くらいあり、ずっしりと重い。とにかく巨大なため、その名も「大西瓜(ダーシーグワ)」と呼ばれる。一年を通して栽培されているが、旬はやはり5月から9月頃。台湾東部の花蓮県が産地として知られており、糖度が高く、質が安定したスイカを味わえる。日本人観光客の間では台湾の夏と言えばマンゴーが断トツで人気となっているが、台湾の人たちの間では喉の渇きや暑さを解消できるスイカも愛されている。濃厚な味わいなので、ジュースにすることは多いものの、意外にもかき氷に用いられることは少ない。今回はそんな珍しいスイカのかき氷を紹介したい。
 
甘味たっぷりのフォトジェニックなスイカ氷。

甘味たっぷりのフォトジェニックなスイカ氷。

 ナイトマーケットの「士林夜市(スーリンイエスー)」にある人気かき氷店。夏季限定の目玉商品は「西瓜小涼球(シーグワシャオリャンチョウ)」だ。これはスイカ風味のミルク氷にスイカボールを組み合わせたもの。早朝に青果市場で仕入れてきたスイカをスプーンでくりぬき、ボール状にしていく。その後、残った果肉に乳製品と砂糖を加え、液状にしたものを冷やして固める。これを削ってできたのがフワフワ食感のミルク氷だ。舌の上でスーッと溶けていく瞬間がたまらない。練乳も付いてくるが、スイカだけでも十分な甘さだ。なお、台湾でもスイカ風味のミルク氷は数が少ない。店主の劉雅淇さんによると、スイカは種が多いので濾す作業が面倒だからではないかとのこと。ここではそんな手間暇をいとわず、おいしさを追求している。

 
花藏雪
(ホワツァンシュエ)

台北市士林區大北路27號 ☎02‒2883‒3807 13:00~20:00(金土日は延長することも) 不定休(FB、IGで告知) 西瓜小涼球は150元。
Facebook: 花藏雪 手作雪氷 甘味处 
Instagram: @snowflowerice 

花藏雪(ホワツァンシュエ)
 
スイカと練乳、抹茶が織りなす3 色のかき氷。

スイカと練乳、抹茶が織りなす3 色のかき氷。

「東區(トンチュィ)」と呼ばれる繁華街の路地の中にあり、若者がひっきりなしに訪れる店。店内には昔の映画のポスターが飾られるほか、懐メロが流れ、昔懐かしいかき氷店の雰囲気が再現されている。ここのスイカは質の良いものが揃うと評判の「濱江市場(ピンチアンスーツァン)」で仕入れている。抹茶ミルクと練乳をたっぷりとかけた氷に、カットされたスイカをトッピング。赤、緑、白と3色に分かれており、イタリアの国旗のようであることから「西西里(シチリア)瓜冰(シーシーリーグワピン)」と名付けられている。氷の中には黒糖と冬瓜を用いた濃厚な自家製カラメルソースが入っており、これも風味を支えている。香ばしさが感じられ、飽きずに味わえる。昔ながらのかき氷機を使用しており、シャリシャリとした氷の食感もやみつきになる。

 
小時候冰菓室
シャオスーホウピングオスー

台北市大安區大安路一段51巷39號 ☎02‒2778ー2658 11:00~24:00 無休 西西里瓜冰は120元。かき氷のほか、手作り水餃子も人気。

小時候冰菓室 シャオスーホウピングオスー

文/片倉真理 写真/片倉佳史
※この記事は、No. 105 2022年9月号「&Taipei」に掲載されたものです。


台北在住ライター・コーディネーター 片倉真理

1999年から台北に暮らす。台湾に関する書籍の執筆、製作のほか、雑誌のコーディネートなども手がける。台湾各地を隈なく歩き、料理やスイーツから文化、風俗、歴史まで幅広く取材。著書に『台湾探見』、共著に『台湾旅人地図帳』(共にウェッジ)、『食べる指差し会話帳』(情報センター出版局)など。

instagram.com/marikatakura

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