台湾スイーツ食べ比べ
美肌効果が期待できる紫米を用いたお粥「紫米粥 (ズーミーツォウ) 」【&Taipei 台湾スイーツ食べ比べ 】March 21, 2022
愛情と栄養がたっぷりと詰まった紫米粥。
「婆婆」とは義理の母を意味する言葉。ここはその楊おばさんと義理の娘が切り盛りする養生系デザートの専門店だ。1988年の創業以来、高い評価を誇り、現在は通化街夜市に2店舗を構える。楊婆婆は「子どもたちに栄養のあるおやつを食べてもらいたい」という思いから漢方に関する書籍を読み漁り、生薬をふんだんに用いた甘いお粥「八寶粥」を開発。なかでも「八寶紫米粥」(70元)は紫米粥の上に棗(なつめ)や銀杏、雪蓮(シュエリエン)、白木耳(しろきくらげ)、蓮の実、桂圓(グェイユエン/ドライリュウガン)などをのせている。具材の選別から煮込み方まで、相当な手間暇をかけており、仕込みは早朝から始めるという。82歳の現在も、毎日店に立ち続けている楊おばさん。その元気と活力、そして美肌の源が八寶粥にあるのは間違いない。
ヤンポーポーパーパオツォウ
台北市大安區臨江街102-5號(通化街夜市内) ☎02‒8732‒4378 17:00~24:00 無休 店の奥に座席がある。通化街57巷の入り口にも屋台がある。
香港発祥のミルクプリンと紫米粥が合体。
香港人店主が23年前に開いた「燉奶(トゥンナイ)」の専門店。「燉奶」とはミルクに卵白と氷砂糖を混ぜて弱火で約8時間煮込んだミルクプリン。プルプルとした食感と控えめな甘さが魅力なだけでなく、低カロリーで、防腐剤や人工添加物は一切使用していない。ミルクプリンの上に紫米粥をかけた「紫米燉奶」は、花蓮県産の紫米にミルクや氷砂糖を加えて約3時間煮込んでいる。ココナツミルクが加えられることで、より食べやすくなっている。冬場にはこれに苗栗県大湖産のイチゴをトッピングしたメニューも登場する。香りが良くてジューシーな「楓香」という品種のイチゴを使用している。素材を厳選し、肌に良いものを組み合わせたスイーツは、男女問わず高い人気を誇る。
スワンメイマイ
台北市中山區農安街2巷20號之33 ☎02‒2599‒6282 11:00~21:30 日12:00~21:00 無休 紫米燉奶は85元。夏にはマンゴーをのせた燉奶もある。
文/片倉真理 写真/片倉佳史
※この記事は、No. 100 2022年4月号「&Taipei」に掲載されたものです。