台湾スイーツ食べ比べ

April 18, 2022 「甘い小籠包 (シャオロンパオ) 」&Taipei 台湾スイーツ食べ比べ

チョコやタロイモ餡入りのスイーツ小籠包。

「甘い小籠包 (シャオロンパオ) 」
 台湾グルメを代表する存在とも言うべき小籠包。本来は上海点心のジャンルに含まれており、皮もやや厚めのものだったが、台湾では薄い生地のものへと改良されて現在に至る。これを最初に手がけたのは世界的な知名度を誇る『鼎泰豐』と言われており、今では薄皮のものが主流となっている。タロイモペーストやあんこ、チョコレート、抹茶ペーストなどの餡をたっぷり包み込んだスイーツ系も開発され、人気を博している。小さくてぷっくりとした見た目はなんとも可愛らしく、一口頬張ると、中から餡が溢れ出てきて、幸せな気分になれるはず。今回は多くのファンに愛される『京鼎樓』のタロイモペースト入りと、『鼎泰豐』のチョコレート餡入りを紹介したい。新鮮な味覚を体験してみよう。
 
濃厚なチョコレートが口に広がる個性派小籠包。

濃厚なチョコレートが口に広がる個性派小籠包。

 タロイモペーストやゴマ餡、あんこ入りなどがある『鼎泰豐』のスイーツ小籠包。そのなかでもとりわけ評判となっているのがチョコレート餡入りだ。原料探しから始め、完成までは約2年半の歳月を費やしている。餡と皮の重量や皮の折り目の数まで細かく決められているほか、歯ごたえの良さも考え尽くされている。餡にはフランス産のカカオ成分64%のチョコレートを使用しており、甘味、酸味、苦味などが絡み合った風味を堪能できる。また、餡が皮を破らないようにするため、皮と餡の間には求肥を挟んでいるのがポイント。これによりもちっとした食感となり、おいしさがさらに増す。熱々のとろりとしたチョコレートが溢れ出てくるので、レンゲに置きながら味わうのがおすすめだ。

 
鼎泰豐
ディンタイフォン

台北市大安區信義路二段277號 ☎02‒2395‒2395 11:00~20:30(土日10:00~) 無休 チョコレート小籠包は5個175元、10個350元。

鼎泰豐 ディンタイフォン
 
甘さは控えめ。タロイモ風味が際立つ芋泥小籠包。

甘さは控えめ。タロイモ風味が際立つ芋泥小籠包。

『鼎泰豐』で修業した兄弟が開いた店。タロイモペースト入りの「芋泥小籠包(ユィニーシャオロンパオ)」は独自に開発したもので、創業者の陳任貴さんによれば、義理の弟が経営するベーカリーでタロイモペースト入りのパンを作っていたことにヒントを得たという。タロイモの種類や蒸し方を独自に研究し、1か月かけて完成。台湾のタロイモスイーツは台中郊外・大甲産の「檳榔芋頭(ビンランシンユィ)」を用いることが多いが、ここも同じ。水分含有量が適度なので、ねっとりとした食感が生み出されるという。皮むきから蒸して出来上がるまで、約8時間を費やす。砂糖の量は少なめで、タロイモの味と香りがはっきりと感じられる。棗あん入りやあんこ入りの小籠包もあり、一つのせいろで半分を別種にするというオーダーも可能。

 
京鼎樓
チンディンロウ

台北市中山區長春路47號 ☎02‒2523‒6639 11:00~14:30 17:00~21:30 火休 芋泥小籠包6個入り135元、10個入り220元。

京鼎樓 チンディンロウ

文/片倉真理 写真/片倉佳史
※この記事は、No. 100 2022年5月号「&Taipei」に掲載されたものです。


台北在住ライター・コーディネーター 片倉真理

1999年から台北に暮らす。台湾に関する書籍の執筆、製作のほか、雑誌のコーディネートなども手がける。台湾各地を隈なく歩き、料理やスイーツから文化、風俗、歴史まで幅広く取材。著書に『台湾探見』、共著に『台湾旅人地図帳』(共にウェッジ)、『食べる指差し会話帳』(情報センター出版局)など。

instagram.com/marikatakura

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