旬を取り寄せて、贈る。 手みやげ12か月。
ライターP (ぴい) さんが選ぶ7月のお取り寄せ。「うなぎ笹むし」と「ジェラートセット」July 18, 2023
本誌連載「&food」でもおなじみ、フードライターのP(ぴい)さんこと渡辺紀子さんが、四季折々の気分に寄り添う、お取り寄せできるおすすめ手みやげをセレクト。大切な誰かへのプレゼントにはもちろんのこと、自分へのご褒美にも嬉しい、季節のおいしいものがずらり。その月のおすすめを、毎月18日に紹介していきます。贈り物の年間計画は、これでばっちり。
夏は来ぬ。土用にはうなぎ、 暑い日にはジェラートだね。
選と文/ P (ぴい)
長野『桜家』のうなぎの笹むしは、もう20年以上前からお取り寄せし、周囲にもお贈りしているものだ。土用丑の日目がけて差し上げれば、喜ばれること間違いなし。うなぎと笹の香りが移ったもち米のバランスがよく、1本あっという間にぺろりである。そもそもがもち米好きで、先代の時代によく伺った京都『千花』の飯蒸しは、厨房からしそを刻む包丁の音が聞こえると、「今度は私たちのかな」と楽しみにしたものだ。笹むしは〝レンチン〞可能だが、やはり、蒸し器の湯気の中で蒸したほうがおいしいような気がする。これさえあれば、お昼は無敵。
アツアツの次は冷や冷やである。石川・能登に『マルガージェラート』ありと名高いが、本店の何とものどかな風情がいい。これがホントに世界にその名を轟かせる柴野大造シェフの店、それも本店かと思う道端店である。
最近、金沢近郊の野々市市に白亜のマルガーラボを造られ、さすがと唸ったのだが、私はやっぱり道端にふっとある本店が好きだ。取材で近くに行けば必ず寄って、田園風景の中で能登プレミアムミルクに季節のフルーツのジェラートを添えてぺろん。近所のおばちゃんたちが車で立ち寄り、ベンチに座っておしゃべりしながら食べている風景もいい。お取り寄せするときは、6個入りを。
Illustlation : Mame Ikeda text(data) : Yukiko Daigo
*2022年12月20日発売の本誌特集『真似をしたくなる、お取り寄せ』に掲載されたものです。一部の商品は2022年に発売した情報を紹介しており、2023年は内容変更の可能性もあります。