From Editors 『アンドプレミアム』本誌の特集を担当した編集者から。

編集後記「あんこと、きなこ。」:甘いもの初心者、感動のあんこときなこに出合う。December 26, 2023

編集後記「あんこと、きなこ。」:甘いもの初心者、感動のあんこときなこに出合う。
撮影週のある日のPM8:00、編集部があんこまみれに。そして翌日はきなこまみれに。

甘いもの初心者、感動のあんこときなこに出合う。

今回私が担当した47都道府県のあんこときなこお取り寄せ企画は、北から南まで、全国を旅した目利きたちが厳選した、とっておきのご当地おやつが集結。甘いもの=糖分補給としか考えたことがないという恥ずかしい事実を抱えつつ、取材に臨んだ11月初旬。

せっかくなので和菓子を食べながら話を聞こうと、ライターさんオススメの東京・高輪にある『松島屋』の栗蒸し羊羹を購入。取材間際に一口食べた瞬間、あまりのおいしさに衝撃が走りました。「ああ、おいしいあんこってこういうことか。おいしいあんこっておいしいんだ!」と内容ゼロの感想が口からこぼれ、悔しいかな、甘味への味覚初心者の私には、この繊細な味を表現する力がなかったのです……。

選者3名の取材は、どれも3時間超え。それはそれは濃い時間を過ごしました。言ってしまえばあんこもきなこもどちらも豆。そのはずなのに、めくるめく語彙力の波がどっと押し寄せ、ほんの数時間前に感じた語彙力に対するもどかしさを一掃していくみなさんのおやつトーク。あんこときなこの「おいしい」って、こんなに奥深いのか、と感動を噛み締めました。

怒涛の「あんこきなこ月間」を過ごし、気づいたら、いつも足早に通り過ぎていた地下鉄通路の売店で大福を買っていました。ぜひみなさんも、あんこときなこを熱烈に愛するマニアたちの言葉の海に溺れてみてください。

(本誌編集部/I)

Pick Up おすすめの記事

Latest Issue 最新号

Latest Issuepremium No. 126窓辺に、花と緑を。2024.04.19 — 930円