From Editors 『アンドプレミアム』本誌の特集を担当した編集者から。

編集後記「あんこと、きなこ。」:あんことジン、魅惑のペアリングにはまる夜。December 22, 2023

編集後記「あんこと、きなこ。」:あんことジン、魅惑のペアリングにはまる夜。
ひとくくりに「あんこ」と言えど、その味は店ごとに個性豊かで奥深い。香りのよいクラフトジンのお湯割りをちびちびと飲みながら、大粒の大納言小豆をじっくり味わうひとときでした。

あんことジン、魅惑のペアリングにはまる夜。

あんこのマニア対談の企画を担当し、あんこのことばかりを考えていたある日の仕事帰り。銀座にある某百貨店の和菓子売り場に立ち寄ったところ、嬉しい光景が目に飛び込んできました。地方のお店の銘菓がずらりと並んでいたのです。生菓子の “取り寄せ不可“という文字に悲しみ嘆いていた私にとっては、このうえない喜び! きんつばや饅頭、餅なんかをあれもこれも手にとって、いそいそと向かったのは近所のバー。

ある和菓子店の店主が「ジンとあんこが合う」とお薦めしてくださって、これは試してみねばと思っていたのです。金木犀のクラフトジンをお湯割りにし、島根・松江『桂月堂』の薄小倉を一口……。金木犀の淡く繊細な香り、ふわっと広がるアルコール感、小豆の風味。これが綺麗にマッチ。お酒自体に甘さがないため、あんこの甘味が引き立って、これは店主の言うとおりだ! と、深く納得。あんこは体にも良いし、と自分に言い聞かせながら、気づけばあれだけ大量に買った和菓子を深夜にすべてたいらげることに……。奥深い和菓子とお酒のペアリングの世界に手招きされた気分でした。

あんこのマニア(詳しくは誌面にて)によると、あんこはウイスキーや日本酒にも合うようなので、この冬は和菓子と温かいお酒で安らぐ、というのはいかがでしょうか。その際はぜひ誌面のおいしい情報を活用して、ペアリングを楽しんでみてください!

(本誌編集部/F)

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