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ユニークな花贈りカルチャー、 ベルギー発の"ロンリーブーケ"。「花を贈る」ということ。Send FlowersMay 07, 2022

2022年4月20日発売の『&Premium』の特集は「花を飾る、緑と暮らす」。「花を贈る」ことは、自分の気持ちをスムーズに相手に伝えやすくなり、ともすれば言葉以上に雄弁に、その場の雰囲気を一変するような演出もしてくれます。そこで、花の文化に詳しい松山誠さんに、世界中の花を贈るカルチャーについて教えていただきました。

ユニークな花贈りカルチャー、 ベルギー発の"ロンリーブーケ"。「花を贈る」ということ。Send Flowers 松山誠

 花贈り文化が進んでいるヨーロッパでは、日本人の感覚からすると発想になかったり、感謝や愛情を伝えるだけでないユニークなものがある。“ロンリーブーケ”もその一つだ。
「2013年頃にベルギーに住むアメリカ人女性が始めた“ロンリーブーケ”はその名の通り、寂しい花束なので“私を連れていってください”と書いた紙をつけて、公園のベンチや道端に置いておき、見つけた人に持ち帰ってもらうというもの。花を贈ることで見ず知らずの誰かに笑顔と幸せをもたらしたいという思いから始まったようです。誰でもいいのでブーケに気づいた人に贈るというのも面白くて、一見、得体の知れない花束ではあるけど、ちゃんと店の電話番号なども明記してあり、受け取った人が見つけた場所を報告したり、お礼を伝えたりすることができます。最初はフェイスブックから活動が始まり、徐々にヨーロッパやアメリカに広がり、各国のフラワーショップも参加するようになりました。これまでにないユニークな発想で花を贈ることで、新しいコミュニケーションが生まれ、物語が生まれていく。広がりがあってとてもいい活動だと思います」(松山さん)

 

松山 誠 Makoto Matsuyama

国立科学博物館後援会に勤務後、花の世界へ。生産者、仲卸、花店などで勤務。現在はフリーランスのフローリストで花と園芸の歴史研究、編集、執筆に携わる。花業界の生きた歴史を調査する「花のクロノジスト」として活動中。

 

illustration : Yoshifumi Takeda text : Chizuru Atsuta


「花のクロノジスト」 松山 誠

国立科学博物館後援会に勤務後、花の世界へ。生産者、仲卸、花店などで勤務。現在はフリーランスのフローリストで花と園芸の歴史研究、編集、執筆に携わる。花業界の生きた歴史を調査する「花のクロノジスト」として活動中。

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